緊要
きんよう
形容動詞名詞
標準
momentous
文例 · 用例
だが、神秘を感じて魂の愉悦を覚えるといふことが、私の直観だけのことだとしたら、問題は、何等緊要の事ではなくなるに相違ない。
— 中原中也 『我が詩観』 青空文庫
それ故にこの疑問を解くことは我国の学問の正常な発達のために緊要なことではないかと思われるのである。
— 寺田寅彦 『学位について』 青空文庫
軍艦の比率を争うのも緊要であろうが、科学戦に対する国防がこの状況では心細くはないか。
— 寺田寅彦 『学位について』 青空文庫
もう一杯というところで膳を取り上げ、もう一と幕と思うところで打出しにするという「節制」は教育においてもむしろ甚だ緊要なことではないか。
— 寺田寅彦 『マーカス・ショーとレビュー式教育』 青空文庫
一冊の書物を読むにしても、ページをパラパラと繰るうちに、自分の緊要なことだけがページから飛び出して目の中へ飛び込んでくれたら、いっそう都合がいいであろう。
— 寺田寅彦 『読書の今昔』 青空文庫
この微妙な反応機巧は弦と弓とが一つの有機的な全系統を形成していて、そうして外部からわがままな無理押しの加わらない事が緊要である。
— 寺田寅彦 『「手首」の問題』 青空文庫
医学は、いま彼等に決して緊要な事ではないという確信を深めましたよ。
— 太宰治 『惜別』 青空文庫
地獄を説き天堂を談ずるは、小乗的宗教家の癡夢とのみ思ふなかれ、詩想の上に於て地獄と天堂に対する観念ほど緊要なるものはあらざるなり。
— 北村透谷 『他界に対する観念』 青空文庫