内金
うちきん
名詞
標準
deposit
文例 · 用例
ヘエッ……これは三百円のお金……今月のお月給の全部……私に下さるんで……ヘエッ……あの聖書のお手附け……千円の内金と仰言るんで……これはどうも恐れ入りましたナ。
— 夢野久作 『悪魔祈祷書』 青空文庫
さあ、内海の青畳、座敷へ入ったも同じじゃ、と心が緩むと、嘉吉|奴が、酒代を渡してくれ、勝負が済むまで内金を受取ろう、と櫓を離した手に銭を握ると、懐へでも入れることか、片手に、あか柄杓を持ったなりで、チョボ一の中へ飛込みましたが。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
思い掛けない豹一のそんな冗談に土門は瞬間あっという顔を見せたが、さすがに、「じゃあ、とにかく内金を入れて置こう。
— 織田作之助 『青春の逆説』 青空文庫
旅費のつかい残りで、すぐに石油を買う体裁、なけなしの内金で、その夜は珍らしく肴を見せた、というのが、苦渋いなまり節、一欠片。
— 泉鏡花 『雪柳』 青空文庫
最初十円だけ渡さうと言つたら、十円では受取らん、利子の内金でなしに三日間の延期料としてなら受取る、と言つて持つて行つたぢやないか。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
晦日の夜おそく、仕上げただけの物を、小僧にも脊負わせ、自分にも脊負って、勘定を受取って来たところで、漸と大家や外の小口を三四軒片着けたり、職人の手間賃を内金に半分ほども渡したりすると、残りは何程もなかった。
— 徳田秋声 『あらくれ』 青空文庫
そして蟇口の残りを二十円足して家賃の内金をしてから、三停留所もの先きまで行つて自動電話へ入つて、木山の母の引手茶屋へかけて見た。
— 徳田秋声 『のらもの』 青空文庫
作っただけの米が自由にならないこと、夜の目も眠らず上げた繭を組合で内金だけで売らなければならないこと、村人たちはそれらの新しいことにまだ馴れにくいのである。
— 宮本百合子 『村の三代』 青空文庫
作例 · 標準
例句
標準
bargain money
作例 · 標準
例句