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痘痕

とうこん
名詞
1
標準
pockmark
文例 · 用例
己らは痘痕と濕つかきは大嫌ひと力を入れるに、主人の女は吹出して、夫れでも正さん宜く私が店へ來て下さるの、伯母さんの痘痕は見えぬかえと笑ふに、夫れでもお前は年寄りだもの、己らの言ふのは嫁さんの事さ、年寄りは何でも宜いとあるに、夫れは大失敗だねと筆やの女房おもしろづくに御機嫌を取りぬ。
樋口一葉 たけくらべ 青空文庫
婚礼の席に連なったときや、明け暮れそのなかのいいのを見ていたおれは、ええ、これ、どんな気がしたとおまえは思う」 という声濁りて、痘痕の充てる頬骨高き老顔の酒気を帯びたるに、一眼の盲いたるがいとものすごきものとなりて、拉ぐばかり力を籠めて、お香の肩を掴み動かし、「いまだに忘れない。
泉鏡花 夜行巡査 青空文庫
大いのから小さいのから、その蒼白い筋のある、細ら長い、狐とも狸とも、姑獲鳥、とも異体の知れぬ、中にも虫喰のござります葉の汚点は、癩か、痘痕の幽霊。
泉鏡花 草迷宮 青空文庫
主税は、しかかっていた翻訳の筆を留めて、請取って見ると、ちょっと心当りが無かったが、どんな人だ、と聞くと、あの、痘痕のおあんなさいます、と一番|疾く目についた人相を言ったので、直ぐ分った。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
とともに、その痘痕と、細君が若うして且つ美であるのをもって、処々の講堂においても、演説会においても、音に聞えた君子である。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
推しものの痘痕は一目見て気の毒な程で、しかも黒い。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
おうと立停まって一言二言交すついでに、主税はふと心付いて、もしやこの頃、先生の事だの、お嬢さんの事を聞きに来たものはないか、と聞くと、月はじめにモオニングを着た、痘痕のある立派な旦那が。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
」 礼之進は提革に掴りながら、人と、車の動揺の都度、なるべく操りのポンチたらざる態度を保って、しこうして、乗合の、肩、頬、耳などの透間から、痘痕を散らして、目を配って、鬢、簪、庇、目つきの色々を、膳の上の箸休めの気で、ちびりちびりと独酌の格。
泉鏡花 婦系図 青空文庫
作例 · 標準
昔の人は、天然痘にかかると顔に痘痕が残ることがあった。
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彼の肌には、子供の頃の病気の痘痕がわずかに残っていた。
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古い肖像画には、顔に痘痕が描かれている貴族もいる。
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