透察
とうさつ
名詞動詞-サ変
標準
insight
文例 · 用例
然しこのやうな偶然性の本來何であるかが十分に透察されてゐないために、歴史の偶然性といふことは果てしなき、無效果なる論爭の種となつてゐる。
— 三木清 『歴史哲學』 青空文庫
私はこうしてトルストイ翁のいわゆる「物事の本性」を私の力の及ぶ限り透察した。
— 与謝野晶子 『母性偏重を排す』 青空文庫
私は一人の婦人教育家をも加えない教育会議というものは全く世界の趨勢を透察せず、日本の女子を蔑視した不親切|極る組織だと考えます。
— 与謝野晶子 『三面一体の生活へ』 青空文庫
たとえていうなら、その人たちは後ろばかりを見ている人たちで、現実を正視することに怠惰であると共に、未来を透察することにも臆病であるのです。
— 与謝野晶子 『「女らしさ」とは何か』 青空文庫
思想の危機の必然性を透察した思想家は自由なる思想家であり、彼の前には危機はいわゆる危機としては存在し得ないのである。
— 三木清 『危機における理論的意識』 青空文庫
こうした文学的方言は教養の狭さと低さとの徴しであり、文学的・詩的・透察の凡庸さと、関心と知識との貧弱を意味するが、それというのも、作家の職業的専門家としてのマイナスな宿命から来るのは云うまでもない。
— 戸坂潤 『思想と風俗』 青空文庫
――常識水準を高めることが出来る場合は、云わば極めて透察力に富んだ直観が横たわっている場合に限るのであるが、そうした直観はそれ自身、常識水準をば普通の平均値以上に押し上げているものであって、そしてそういう直観ならば、実は之をいつでも論理的な連続に引き直すことの出来るものなのだ。
— 戸坂潤 『思想としての文学』 青空文庫
作例 · 標準
彼は鋭い透察力で、事態の本質を一瞬にして見抜いた。
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その哲学者は、人間の心の奥底を透察する能力を持っていた。
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彼女の透察は常に的確で、皆が彼女の意見を信頼した。
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