粗描
そびょう
名詞動詞-サ変
標準
rough sketch
文例 · 用例
私は、この文章の中で今日の文学の現実の姿を粗描し、文学以外の専門に従事する人々のためにも今日の文学的討論や作品の健全な理解に役立ちたいと思う。
— 宮本百合子 『今日の文学の鳥瞰図』 青空文庫
メモに過ぎず、粗描に過ぎないのだ。
— 豊島与志雄 『或る作家の厄日』 青空文庫
彼は死から、粗描から、忘却から出てくるのである。
— 堀辰雄 『クロオデルの「能」』 青空文庫
さっき森の中で一本の樺の枝の網目が彼にこっそりとその粗描をほのめかしただけで、それきり立ち消えてしまっていた何かの影が、そんな殆ど記憶にも残っていない位のとうの昔に死んだ母の顔らしかった事に明はそのときはじめて気がついた。
— 堀辰雄 『菜穂子』 青空文庫
これはモティーヴを私が出して、粗描を寿江がして(小さく)そしてたのんだもんで、合作だねって苦笑いしているの、でも傑作よ。
— 一九四〇年(昭和十五年) 『獄中への手紙』 青空文庫
むしろ一時代前の東山趣味ともいえる、燻んだ墨と、粗描の線と、多くの余白との中に甚だしく余韻を尊んでいた。
— 吉川英治 『随筆 宮本武蔵』 青空文庫
作例 · 標準
建築家は、建物のコンセプトを伝えるために、粗描でスケッチを見せた。
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アイデア出しの段階では、完璧でなくても良いので、どんどん粗描で書き出してみよう。
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彼の作品は、一見すると大胆な粗描だが、よく見ると緻密な計算が施されている。
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