もがき苦しむ
もがきくるしむ
動詞-五段-マ行動詞-自動詞
標準
to writhe in agony
文例 · 用例
結びっこぶのように丸まって、痛みのためにもがき苦しむその老人のあとに引きそって、水夫|部屋の入り口まではたくさんの船員や船客が物珍しそうについて来たが、そこまで行くと船員ですらが中にはいるのを躊躇した。
— 有島武郎 『或る女』 青空文庫
相手のひとにとっては、私がそうやって書く字の形までまるきり変ってしまったほど、もがき苦しむわけがどうしても本質で理解されないのだし、私としては自分の心のうちにあるその人への愛と憎みとの間で揉みぬかれる始末であった。
— 宮本百合子 『青春』 青空文庫
去年頃までは唯一の楽しみとして居つた飲食の慾も、今は殆ど消え去つたのみならず、飲食その物がかへつて身体を煩はして、それがために昼夜もがき苦しむことは、近来珍しからぬ事実となつて来た。
— 正岡子規 『病牀六尺』 青空文庫
……そこで、俺はハッキリという、お前は俺が良心のために、――俺の持っている良心のために――もがき苦しむのを見ようとして、ああいう条件を出したのだと!
— 国枝史郎 『怪しの館』 青空文庫
もがき苦しむ玉子を見下していた住田の様子はいかにも感情のないものだった。
— 坂口安吾 『左近の怒り』 青空文庫
首をうな垂れて變な恰好で」「床の中では無かつたのか」「床は直ぐ傍に敷いてありました」 窓の外は亭々たる老松、尾根の上まで差し伸した枝は、もがき苦しむ腕のやうに、古怪な曲線でのしかゝります。
— 凧糸の謎 『錢形平次捕物控』 青空文庫
もう魔法使の役目を忘れてしまって、そのあわれな虫を仰向にひっくり返しては、それがもがき苦しむのに笑い興じた。
— JEAN CHRISTOPHE 『ジャン・クリストフ』 青空文庫
なんしろ鯉はほかの魚と違って、俎の上へ載せられても、三十六|鱗ビクともせぬという、人間で言えば男の中の男、それが苦しがって器量いっぱいもがき苦しむのですから、そりゃ見ていても凄くなります」 棚を走る鼠としては温和しいと思うと、外ではこの時分から、時雨が古寺の屋根を濡らしている。
— 東海道の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
作例 · 標準
重傷を負った兵士は、地面でもがき苦しんでいた。
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彼は病の苦痛に耐えきれず、ベッドの上でもがき苦しむ夜を過ごした。
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締め切りに追われる作家は、傑作を生み出そうと徹夜でもがき苦しんでいる。
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