孵化場
ふかじょう
名詞
標準
hatchery
文例 · 用例
そしてそれが当日郡長や、孵化場長や、郡農会の会長やの列座の前で読み上げられた時、清逸は自分の席からその人たちが苦々しい顔をして聞いているのを観察した。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
ラムプに黄色く灯がついてから、弟の純次は腰から下をぐっしょり濡らして、魚臭くなって孵化場から帰ってきた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
孵化場の所員に指揮されてアイヌたちが今夜も夜通し作業をやっているのに違いない。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
その老人が樺炬火をかざして、その握り方で光力を加減しながら、川の上に半身を乗りだすような身構えで、鰭や尾を水から上に出しながら、真黒に競合って鮭の昇ってくる具合を見つめていた……それは清逸が孵化場の給仕をしていたころに受けた印象の一つだったが、火影を見るにつけてそれがすぐに思いだされた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
彼は首をすくめ、懐ろ手をしながら、落葉や朽葉とともにぬかるみになった粘土質の県道を、難渋し抜いて孵化場の方へと川沿いを溯っていった。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
孵化場から今帰りがけのところとみえて、彼が近づくと生臭い香いがあたりに香った。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
清逸はしんとした心の中で、孵化場あたりから来るらしい一番鶏の啼き声をかすかに聞いたように思った。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
昨日も浅田という元|孵化場で同僚だった鞘取のような男が札幌から来て、長いこと話していった。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
作例 · 標準
サケの資源を守るため、川の近くに大きな孵化場が建設された。
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孵化場で育てられた稚魚は、春になると一斉に海へ放流される。
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「見学ツアーで、孵化場の卵から魚が生まれる瞬間を見ることができたよ」
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