灰皿
はいざら
名詞頻度ランク #21237 · 青空 354 例
標準
ashtray
文例 · 用例
やがて使ひ終つてその妻楊子を彼の前にある灰皿の中に放つた時、フツと彼は彼の死んだ父親を思ひだした、その放る時の手付や気分やが、我ながら父親そつくりだつたやうな気がした。
— 中原中也 『古本屋』 青空文庫
彼の肘の前にある灰皿の中の、喫ひ終つたばかりの喫殻から登る紫色の煙と、他の古い喫殻にそれが燃え移つて出る茶褐色の毒々しい煙とが、やゝもすれば彼の顔に打つ衝かつたが、そんなことには元来頓着ない彼であつた。
— 中原中也 『医者と赤ン坊』 青空文庫
(紙巻を灰皿に押付けて消す。
— ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 『家常茶飯』 青空文庫
ところが今の巻煙草では灰皿を叩いても手ごたえが弱く、紙の吸口を噛んでみても歯ごたえがない。
— 寺田寅彦 『喫煙四十年』 青空文庫
尤も映画などで見ると今の人はそういう場合に吸殻で錐のように灰皿の真中をぎゅうぎゅう揉んだり、また吸殻をやけくそに床に叩きつけたりするようである。
— 寺田寅彦 『喫煙四十年』 青空文庫
コーヒー茶わんとか灰皿とかのこわれた代わりを買いに行っても、近ごろのものには、大概たまらなくいやだと思うような全く無益な装飾がしてあってどうにも買う気になれないのである。
— 寺田寅彦 『銀座アルプス』 青空文庫
カフエーのテーブルの上に一寸眼に立つ灰皿を見つけると、頬の筋肉がにや/\し出した。
— 有島武郎 『骨』 青空文庫
カフエーを出てドアを締めるが早いか、懐からその灰皿を取り出しておんつぁんの眼の前にふり廻して見せた。
— 有島武郎 『骨』 青空文庫
作例 · 標準
喫茶店のテーブルには、使い古された銀色の灰皿とマッチが置かれ、昭和の雰囲気を醸し出していた。
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ホテルの禁煙ルームでこっそりタバコを吸う人が絶えないため、灰皿を撤去するだけでは不十分だという。
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父が陶芸教室で最初に作った作品は、いびつな形をした灰皿だった。
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