灰白
かいはく
名詞
標準
gray
文例 · 用例
実際脳の灰白質を養う血管の中の圧力がどれだけ減るのかあるいは増すのかわからないが、ともかくもそんな気がする。
— 寺田寅彦 『春六題』 青空文庫
よく見ていると靄は水上からだんだん灰白色の厚味を増して来る。
— 岡本かの子 『渾沌未分』 青空文庫
顏は灰白色に變つて、脣は紫色にしぼんでゐた。
— 南部修太郎 『疑惑』 青空文庫
炉には灰白く冷え夕餉たべしあとだになし。
— 国木田独歩 『源おじ』 青空文庫
それからまた、ちょっと見ると火打ち石のように見える堅緻で灰白色で鋭い稜角を示したのもあるが、この種のものであまり大きい破片は少なくもこのへんでは見当たらない。
— 寺田寅彦 『小浅間』 青空文庫
母屋の壁の鼠色も収穫小屋のまだらな灰白色も、緑蔭と日光との綾の中にさながら小跳りをしているようだ。
— 有島武郎 『フランセスの顔』 青空文庫
その灰白色の穂はニヒリストのやうな白々しさしか感じさせない。
— 岡本かの子 『秋の七草に添へて』 青空文庫
」 さう署長に言はれて、受話器を受け取るなり耳に當てたが、向ふはグスタフソン警視でその聲は凄まじいばかりの興奮に殆ど聞き取れないほどだつたが、ソオルの顏は忽ちさつと灰白色に變つてしまつた。
— ――スウェーデンの殺人鬼―― 『死の接吻』 青空文庫