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鼠色

ねずみいろ
名詞
1
標準
文例 · 用例
『春色恋白浪』に「鼠色の御召縮緬に黄柄茶の糸を以て細く小さく碁盤格子を織|出したる上着、……帯は古風な本国織に紺|博多の独鈷なし媚茶の二本筋を織たるとを腹合せに縫ひたるを結び、……衣裳の袖口は上着下着ともに松葉色の様なる御納戸の繻子を付け仕立も念を入て申分なく」という描写がある。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
すなわち、第一に鼠色、第二に褐色系統の黄柄茶と媚茶、第三に青系統の紺と御納戸とである。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
また『春告鳥』に「御納戸と媚茶と鼠色の染分けにせし、五分ほどの手綱染の前垂」その他のことを叙した後に「意気なこしらへで御座いませう」といってある。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
第一に、鼠色は「深川ねずみ辰巳ふう」といわれるように「いき」なものである。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
鼠色、すなわち灰色は白から黒に推移する無色感覚の段階である。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
『春色恋白浪』に「鼠色の御召縮緬に黄柄茶の糸を以て細く小さく碁盤格子を織出したる上着、……帯は古風な本国織に紺博多の独鈷なし媚茶の二本筋を織たるとを腹合せに縫ひたるを結び、……衣裳の袖口は上着下着ともに松葉色の様なる御納戸の繻子を付け仕立も念を入て申分なく」という描写がある。
九鬼周造 「いき」の構造 青空文庫
鼠色の印象(暴風雨前の富士山及び白峰山脈) 汽車の中は、蒸されるように混んだ、肘と肘と触れ、背と背と合された人々が、駅ごとに二、三人ずつ減る、はてはバラバラになって、最後の停車場から、大きな、粗い圏を地平線に描いて散った、そうして思い思いの方向へと往った。
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫
いつの間にか、仲間が一人来る、二人|蹤いて来る、岩の上には、黒いピリオドが、一点、二点、三点――視線は一様に、鼠色のそれに向う。
小島烏水 白峰山脈縦断記 青空文庫