割符
わりふ異読 わっぷ
名詞多音語
標準
tally
文例 · 用例
梁山泊の割符でも襟に縫込んでいそうだったが、晩の旅籠にさしかかった飢と疲労は、……六よ、怒るなよ……実際|余所目には、ひょろついて、途方に暮れたらしく可哀に見えた。
— 泉鏡花 『浮舟』 青空文庫
」と、また云う、「道理は、割符がピッタリ合うようなものである」と、また云う、「その道理は一ツである」と。
— 幸田露伴 『悦楽(現代訳)』 青空文庫
特に信玄から授けられた武田家の割符を持っているので、甲州の地は気随気儘に通ることも出来れば泊まることも出来る。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
女は、それが後日の証拠になる事を恐れて、自分の紫のハンカチを男に遣って、汚れたのと交換しようとしたが、紳士はその手には乗らずに、濡れたハンカチを絞り固めて外套の衣嚢に入れたばかりでなく、女の紫のハンカチと一緒に、金受取りの割符にした名刺の半分までも取り上げて仕舞い込んでしまった。
— 夢野久作 『暗黒公使』 青空文庫
では――何分大切な御金の事で御座いますから、飛脚の参りました節に何か証拠が御座いませんと」「そやそや、印鑑で割符をしとこか」「ではこの紙へ」 と、亭主の懐中している紙入から抜出す紙一折。
— 直木三十五 『傾城買虎之巻』 青空文庫
諸国諸人の集まり場所、もしや夫の敵の手がかりでもあろうかと、母に与えられた短刀を箪笥に秘めている内に、「割符か、よし押してやろ」 と、ぺたりと御念入りにも盗んだ、人の印形まで、大べらぼうの盗人は押してしまったのである。
— 直木三十五 『傾城買虎之巻』 青空文庫
割符とは瓜二つを取ってつけて較べるための証拠である。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
握る割符は通用しない。
— 夏目漱石 『虞美人草』 青空文庫
作例 · 標準
昔の商取引では、木の板に刻んだ割符が使われていたそうだ。
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割符を合わせて本人確認を行うという方法は、現代でも形を変えて残っている。
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古い物語に出てくる割符は、約束の証として重要な役割を果たした。
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