湧出
ゆうしゅつ異読 ようしゅつ
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
gushing out
文例 · 用例
我が日本アルプスでも、上高地は、私が明治三十五年に、白骨温泉から梓川を渉って、霞沢岳を踰え、この峡谷に下りて、槍ヶ岳へ登ったときは、夏とはいえ、寂寥無人、太古の如き感があって、温泉の湧出はあっても、今日のような宿屋は、まだ建っていなかった。
— 小島烏水 『上高地風景保護論』 青空文庫
のんどりとして静寂な田畠には、土の湧出て、装上るやうな蛙の声。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
靈なる哉この石、天の雨降んとするや、白雲油然として孔々より湧出で溪を越え峯を摩する其|趣は、恰度窓に倚つて遙かに自然の大景を眺むると少も異らないのである。
— 國木田獨歩 『石清虚』 青空文庫
何時此処へ来て、何処から現われたのか少も気がつかなかったので、恰も地の底から湧出たかのように思われ、自分は驚いて能く見ると年輩は三十ばかり、面長の鼻の高い男、背はすらりとした※形、衣装といい品といい、一見して別荘に来て居る人か、それとも旅宿を取って滞留して居る紳士と知れた。
— 国木田独歩 『運命論者』 青空文庫
しかもお雪が宿の庭|続、竹藪で住居を隔てた空地、直ちに山の裾が迫る処、その昔は温泉が湧出たという、洞穴のあたりであった。
— 泉鏡花 『黒百合』 青空文庫
海からでも湧出すように、大気になって、もう一つやらっせえ、丁だ、それ、心祝いに飲ますべい、代は要らぬ。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
併し其は夢の中の或物件又は或事態が何故に其人の心海に湧出して夢となつたかといふことを解釋し得るに過ぎないで、全體に夢の起る所以を解釋し得はせぬのである。
— 幸田露伴 『努力論』 青空文庫
お手本から完全に解放せられて二十世紀の自然から堂々と湧出する芸術。
— 太宰治 『風の便り』 青空文庫
作例 · 標準
地震の後、山の斜面から新しい温泉が勢いよく湧出した。
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油田からは、黒い原油が止めどなく湧出し続けている。
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洞窟の奥深くから、清らかな地下水がこんこんと湧出していた。
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