音譜
おんぷ
名詞
標準
music
文例 · 用例
それはいずれにしても、今のうちにこれらの滅び行く物売りの声を音譜にとるなり蓄音機のレコードにとるなりなんらかの方法で記録し保存しておいて百年後の民俗学者や好事家に聞かせてやるのは、天然物や史跡などの保存と同様にかなり有意義な仕事ではないかという気がする。
— 寺田寅彦 『物売りの声』 青空文庫
(コロナは六十三万十五 ※‥‥‥ ※‥‥‥ ) おおこまどり、鳴いて行く鳴いて行く、音譜のように飛んで行きます。
— 宮沢賢治 『イーハトーボ農学校の春』 青空文庫
石はその半分も行きませんでしたが、百舌はにわかにがあっと鳴って、まるで音譜をばらまきにしたように飛びあがりました。
— 宮沢賢治 『鳥をとるやなぎ』 青空文庫
そっちの方から、もずが、まるで音譜をばらばらにしてふりまいたように飛んで来て、みんな一度に、銀のすすきの穂にとまりました。
— 宮沢賢治 『めくらぶどうと虹』 青空文庫
そっちの方から、もずが、まるで音譜をばらばらにしてふりまいたように飛んで来て、みんな一度に、銀のすすきの穂にとまる。
— 宮沢賢治 『マリヴロンと少女』 青空文庫
―― しかし、ただきれぎれの音譜しか、わたしの光は照らすことができませんでした。
— BILLEDBOG UDEN BILLEDER 『絵のない絵本』 青空文庫
故に標題の示す如く、正に『詩の原理』であるけれども、普通に刊行されてる詩書の如く、単に韻律音譜の註であったり、名詩の解説的批判であったり、初学者の入門的手引であったり、或は独断的詩論の主張であったりするものとは、全然内容が異っている。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
又今から百年ばかり前に死んだ仮面劇の作者(名前は忘却)の墓石に刻み付けられた楽譜ようのものの正体が、どう研究しても分らなかったのが、この頃日本の能楽研究が盛んになるに連れて、その楽譜ようのものが打楽器の音譜である事が判明した……というような話も聞いている。
— 夢野久作 『能とは何か』 青空文庫