五倍子
ふし異読 ごばいし
名詞多音語頻度ランク #25195 · 青空 10 例
標準
sumac gallnut
文例 · 用例
そうしてその筆の穂を五倍子箱の中の五倍子の粉の中に突っ込んで粉を充分に含ませておいて口中に運ぶ、そうして筆の穂先を右へ左へ毎秒一往復ぐらいの週期で動かしながらまんべんなく歯列の前面を摩擦するのである。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
これはお歯黒をつけるには必ず必要の五倍子の粉を売っていた店で、店の中央に石臼を据えて五倍子粉を磨っている陰陽の生人形が置いてあって人目を惹いたもの、これは近年まで確かあったと覚えている。
— 名高かった店などの印象 『幕末維新懐古談』 青空文庫
五倍子染の着物を着ており、羽織はまとわず、革袴に草履という身ごしらえ――もちろん大小は横たえている。
— 火の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
八「これ、子供子供」 擦違いに、その五倍子染の小袖を着た男が手をあげ、小粒な城太郎を丁寧に足元から見上げて、「どうかしたのか?
— 火の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
五倍子染の男は、編笠のうちで幾たびも頷いて、「なるほど、よく分った。
— 火の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
城太郎は、ここにいると呶鳴って飛び出そうと思ったが、その時、先刻の五倍子染の侍が、こんどは編笠をどこかへ拾てて、二十六、七歳かと見える色の浅黒い面ざしに、わき眼もふらない血相をたたえて、「たいへんだっ――」 独り語をもらしながら坂の下から駈け上がって来た。
— 火の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
――御免といってすれちがって行く五倍子染をふりかえって、「おいっ、渡辺の甥じゃないか。
— 火の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
……」九 渡辺の甥と呼ばれたところから想像すると、その五倍子染の小袖を着ている男は、この附近の伊賀谷や甲賀村で尊敬されている忍者の旧家渡辺半蔵の甥なのであろう。
— 火の巻 『宮本武蔵』 青空文庫
作例 · 標準
五倍子は、古くから染料や薬として利用されてきた。
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この漆器は、五倍子から作られた漆で美しい色に染められている。
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五倍子にはタンニンが多く含まれており、渋柿の渋抜きにも使われる。
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