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寒月

かんげつ
名詞
1
標準
wintry moon
文例 · 用例
蹌踉めくままに静もりを保ち、聊か儀文めいた心地をもつてわれはわが怠惰を諫める、寒月の下をゆきながら、陽気で坦々として、しかも己を売らないことをと、わが魂の願ふことであつた!
中原中也 寒い夜の自我像 青空文庫
此処に見られる感性は、古来「寒月」だの「寒鴉」だの「峯上の松」だのと云つて来た、純粋に我々のものである。
中原中也 宮沢賢治全集 青空文庫
例えば同じ冬の句で寒月や鋸岩のあからさま木枯しや鐘に小石を吹きあてる など、すべていわゆる「印象明白」の句の代表である。
萩原朔太郎 郷愁の詩人 与謝蕪村 青空文庫
子供の頃、寒月の冴えた夜などに友達の家から帰って来る途中で川沿いの道の真中をすかして見ると土の表面にちょうど飛石を並べたようにかすかに白っぽい色をした斑点が規則正しく一列に並んでいる。
寺田寅彦 追憶の冬夜 青空文庫
それはとにかく、寒月に照らし出されたこの「飛石の幽霊」には何となく神秘的な凄味が感ぜられた。
寺田寅彦 追憶の冬夜 青空文庫
これが『猫』の寒月君の話を導き出したものらしい。
寺田寅彦 高浜さんと私 青空文庫
蹌踉めくままに静もりを保ち、聊かは儀文めいた心地をもつてわれはわが怠惰を諫める寒月の下を往きながら。
中原中也 山羊の歌 青空文庫
それが「猫」の寒月君の講演になって現われている。
寺田寅彦 夏目漱石先生の追憶 青空文庫
作例 · 標準
凍てつくような真冬の深夜、寒月が冴え冴えとした青白い光を誰もいない雪原に投げかけている。
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吐く息が白くなる帰り道、ビルとビルの間にひっそりと掛かる寒月を見つけ、ふと寂しさを覚えて足を止めた。
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凛とした静寂の中、寒月の光だけを頼りに夜の林道を独り歩いていくと、木の枝が風で鳴る音だけが響いた。
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