見え透く
みえすく
動詞-五段-カ行動詞-自動詞
標準
to be transparent
文例 · 用例
ものの色もすべて褪せて、その灰色に鼠をさした湿地も、草も、樹も、一部落を蔽包んだ夥多しい材木も、材木の中を見え透く溜池の水の色も、一切、喪服を着けたようで、果敢なく哀である。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
ものの色もすべて褪せて、其灰色に鼠をさした濕地も、草も、樹も、一|部落を蔽包むだ夥多しい材木も、材木の中を見え透く溜池の水の色も、一切、喪服を着けたやうで、果敢なく哀である。
— 泉鏡花 『三尺角』 青空文庫
ト屋根に生えた草の、葉と葉が入交って見え透くばかりに、月が一ツ出ています。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
即ち同じく哲学を持ち乍ら、其哲学の為めに作り上げる作品が累いされて、直ちにそれが読者の目に見え透くか、或は自然に作り上げられた作品の中へ、其哲学が畳み込まれるかの別れる処は、ほんの僅かな一線で、其処が呼吸ものだと思う。
— 夏目漱石 『予の描かんと欲する作品』 青空文庫
今、目前に眞劍の勝負を見て、渠は今更らの如くそらおそろしい氣もするし、又、それをやつてゐるもの等の卑劣な熱心にさもしい根性が見え透くやうにも思はれる。
— 發展 『泡鳴五部作』 青空文庫
如何に徹底した悪魔式の鼻の表現であっても、無欲にして明鏡の如くに澄み切った心――悪魔以上に廓然冷々たる態度を以てこれに対すれば、その底の底に悪魔らしい明智と胆力に対する確信の誇りが浮き上っているのがわけもなく見え透くのであります。
— 夢野久作 『鼻の表現』 青空文庫
背姿で忙しそうに、机の前なる紅入友禅の唐縮緬、水に撫子の坐蒲団を、するりと座敷の真中へ持出したは、庭の小菊の紫を、垣から覗く人の目には、頸の雪も紅も、見え透くほどの浅間ゆえ、そこで愛吉の剃刀に、衣紋を抜かん心組。
— 泉鏡花 『式部小路』 青空文庫
おいよさんの反物は柄は絣であつたが翳せば先が見え透くやうな安物であつた。
— 長塚節 『隣室の客』 青空文庫
作例 · 標準
彼の嘘はあまりにも見え透いていて、誰も信じなかった。
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その言い訳は、子供騙しのように見え透いている。
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彼の魂胆は見え透いていたので、すぐに計画を阻止された。
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