病葉
わくらば
名詞
標準
blighted leaves
文例 · 用例
彼れの乘つて來た船は霧の大河の水底に沈んだ一枚の病葉に過ぎない。
— 有島武郎 『潮霧』 青空文庫
やや黄なる風景白き猫枝にかがやき、ゆりの木の病葉黄なり。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
弱い葉や既に枯れかかつた病葉は一溜もなく八方に飛び散り、木は根から大揺れに揺れる。
— 愛の詩集のはじめに 『愛の詩集』 青空文庫
鳥の音も時節に連れて哀れに聞える、淋しい……ソラ風が吹通る、一重桜は戦栗をして病葉を震い落し、芝生の上に散布いた落葉は魂の有る如くに立上りて、友葉を追って舞い歩き、フトまた云合せたように一斉にパラパラと伏ッてしまう。
— 二葉亭四迷 『浮雲』 青空文庫
病葉がサラサラと降って来た。
— 国枝史郎 『神州纐纈城』 青空文庫
その白楊の中には、枝が引き裂けたまま、幹からすっかり離れもせずに、病葉と一緒にだらりと下へ垂れさがっているものもあった。
— または チチコフの遍歴 第一部 第一分冊 『死せる魂』 青空文庫
私がここに書こうとする小伝の主|一葉女史も、病葉が、霜の傷みに得堪ぬように散った、世に惜まれる女である。
— 長谷川時雨 『樋口一葉』 青空文庫
剪裁されたばかりの青枝を跨ぎ、寛ぎの出て来る小丘を降りてからもう病葉の散る橡の樹の下へ出ると「新アジヤ」という東野の演題がまた矢代に泛んで来た。
— 横光利一 『旅愁』 青空文庫
作例 · 標準
秋風に吹かれ、病葉がハラハラと舞い落ちる様は、どこか物悲しい。
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嵐の後、木々は病葉をたくさん落とし、枝がむき出しになっていた。
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彼の心は、まるで病葉のように、希望を失いかけていた。
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