組紐
くみひも
名詞
標準
braid
文例 · 用例
足許を瞰下すと、火口壁の周辺からは、蝋燭の融けてまた凝ったような氷柱が、組紐の如く、何本となく、尖端を鋭くして、舌のように垂れている、火口底は割合に、雪が多くない。
— 小島烏水 『雪中富士登山記』 青空文庫
扇屋、食料品店、毛皮店、組紐屋、化粧品屋、額縁店等々の店頭の灯が人通りを燦めかせつつ、ときどきの人の絶え間に、さっとペーヴメントの上へ剰り水のように投げ出される。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
そして底の縁に小孔があって、それに細い組紐を通してある白い小玉盃を取出して自ら楽しげに一盃を仰いだ。
— 幸田露伴 『野道』 青空文庫
第三の女、第一の女と同じ色に縦に五本ほど太い組紐で飾りのついたのを着て頭巾は後の方のパッと開いたのをつける。
— 宮本百合子 『胚胎(二幕四場)』 青空文庫
ブルウス・テイラアは、カアテンを片寄せる強い組紐で首を吊って、その鉤からぶら下がって死んでいた。
— 牧逸馬 『ロウモン街の自殺ホテル』 青空文庫
勇敢なカミィル巡査は、カアテンを引く強い絹の組紐を頚に巻いて、その鉤からだらりと下がって縊死していた。
— 牧逸馬 『ロウモン街の自殺ホテル』 青空文庫
豪傑リカルド・ガリバルジ君は、カアテンを片寄せる強い組紐で首を吊って、その鉤からぶら下がって死んでいた。
— 牧逸馬 『ロウモン街の自殺ホテル』 青空文庫
組紐が皆出来そろってから、中の君が来て、「飾りの房は私にどうしてよいかわからないのですよ」 と訴えるのを聞いて、もうその時にあたりも暗くなっていたのに紛らして、姫君は起きていっしょに紐結びを作りなどした。
— 総角 『源氏物語』 青空文庫