乳白
にゅうはく
名詞
標準
milky white
文例 · 用例
佐竹の顔は肌理も毛穴も全然ないてかてかに磨きあげられた乳白色の能面の感じであった。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
その雨の中を漂ひながらいつだか消えてなくなつた、あの乳白の※嚢たち……今や黒い冬の夜をこめどしやぶりの雨が降つてゐて、わが母上の帯締めも雨水に流れ、潰れてしまひ、人の情けのかずかずも竟に蜜柑の色のみだつた?
— 中原中也 『山羊の歌』 青空文庫
萌えさかつた堤の青草は霧のやうな乳白色を含んで、河原の川柳はそよ風にざわ/\と騷いではゐたが、雨の脚はまだ何處にも見えなかつた。
— 有島武郎 『幻想』 青空文庫
夕刻近いシャンデリヤの仄白い光は、人いきれで乳白に淀んでいた。
— 岡本かの子 『母子叙情』 青空文庫
佐竹の顏は肌理も毛穴も全然ないてかてかに磨きあげられた乳白色の能面の感じであつた。
— 太宰治 『ダス・ゲマイネ』 青空文庫
四肢は気品よく細長く、しっとりと重くて、乳白色の皮膚のところどころ、すなわち耳朶、すなわち頬、すなわち掌の裡、一様に薄い薔薇色に染っていて、小さい顔は、かぐようほどに清浄であった。
— 太宰治 『懶惰の歌留多』 青空文庫
下の方は氷河の陰翳の如く、上に行くにつれ、暗い藍から曇った乳白に至る迄の微妙な色彩変化のあらゆる段階を見せている。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
闇の中に、乳白色の光が溢れるように遍照するのを感じた。
— 菊池寛 『極楽』 青空文庫
作例 · 標準
美しい乳白の釉薬が施された陶器は、光を優しく反射する。
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古代ローマのガラス工芸品には、乳白の不透明なものが多く見られる。
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この塗料は、乾燥すると乳白から透明に変わる性質がある。
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