産湯
うぶゆ
名詞
標準
a baby's first bath
文例 · 用例
何らの寵児ぞ、天地の大きな盥で産湯を浴びるよ。
— 泉鏡花 『春昼後刻』 青空文庫
紀州日高郡|産湯浦という大字の八幡宮に産湯の井あり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
本石町無宿の金蔵、これは日本橋の本石町生まれで、牢屋とは眼と鼻のあいだで産湯を使った奴です。
— 廻り燈籠 『半七捕物帳』 青空文庫
看護婦と産婆は、婦人の死に狼狽して、臍帯を切りはなしたまま、赤ん坊を、夫人の両脚の間に横わらせて置きましたから、私は、産婆に産湯の用意を命じ、看護婦を本邸に走らせてT氏に異変を告げさせました。
— 小酒井不木 『印象』 青空文庫
借家で産湯をつかった大多数の国民は、借家から自分の葬式をも出さねばならない。
— 宮本百合子 『私の感想』 青空文庫
これでも自分らは宵越しの金は持たぬちゃきちゃきの江戸ッ子で、自分は芸者の腹から浅草の有名な料理屋に生れ、女房も神田上水に産湯を使ったものだ。
— 岩野泡鳴 『猫八』 青空文庫
さるは江戸ッ児の産湯する多摩川の水に産するを随一とし、秩父の渓流に育つも味は劣れりというではないが、多摩川のに比して骨の硬いが難だ。
— 柴田流星 『残されたる江戸』 青空文庫
江戸から新らしく此の町奉行として來任してから丁度五ヶ|月、見るもの、聞くもの、癪に障ることだらけの中に、町醫中田玄竹は水道の水で産湯を使はない人間として、珍らしい上出來だと思つて感心してゐる。
— 上司小劍 『死刑』 青空文庫
作例 · 標準
例句