一首
いっしゅ
名詞
標準
one tanka
文例 · 用例
一首一首の巧拙などはもちろんよく分らなくても、全体として見たときに感ずる一種の雰囲気のようなものがあって、それが色々暗示を与えるからであります。
— 寺田寅彦 『書簡(※)』 青空文庫
場合によってその作者の顔が出て来ないで、百人一首の中の画像が出て来たり西洋の詩人の顔が出て来たりする事もある。
— 寺田寅彦 『宇都野さんの歌』 青空文庫
その中に最近の老妓の心境が窺える一首があるので紹介する。
— 岡本かの子 『老妓抄』 青空文庫
都から連歌師が下って来ると、最寄々々の城から招いて連歌一座所望したいとか、発句一首ぜひとか、而もそれがあす合戦に出かける前日に城内から所望されたなどという連歌師の書いた旅行記がありますよ。
— 岡本かの子 『東海道五十三次』 青空文庫
唯能く統一した一首の声調に、物に親しみなつかしむ気持が現われて居るのである。
— 伊藤左千夫 『歌の潤い』 青空文庫
例の如く題目も思想も取立てていう程の事ではなくていて、しかも無限の味いを持ってるのは、一首の声調に作者の淋しい内的情態が、さながらに表現されて居るからである。
— 伊藤左千夫 『歌の潤い』 青空文庫
結句の『枯葉落つる日』この一句これを取離して見れば、ただそれだけのことで、何等作者の独創があるのでなく、唯一句の記号に過ぎない詞であるが、この歌の結句にこの一句を置いて見ると、この平凡な一句が一首全体の上に、非常に淋しい影響と共鳴とを起すのである。
— 伊藤左千夫 『歌の潤い』 青空文庫
この平凡な一句がここに置かれて生きて来るのみでなく、一首全体に統一を促し生命を起すの働きが出て来たのである。
— 伊藤左千夫 『歌の潤い』 青空文庫
作例 · 標準
歌会の席で、自作の一首を披露するのは少し緊張する。
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百人一首の中から、特に心に残る一首を選んで掛け軸にした。
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