今上
きんじょう
名詞
標準
His Majesty the Emperor
文例 · 用例
(○○ニテ) 今上陸命令が来ました。
— 附・戦線便り 『陣中日誌(遺稿)』 青空文庫
するといつの間にか今上った山は過ぎてまた一ツ山が近いて来た、この辺しばらくの間は野が広々として、さっき通った本街道よりもっと幅の広い、なだらかな一筋道。
— 泉鏡花 『高野聖』 青空文庫
今上野あたりの野沢などに多く咲くものは何なるべきや。
— 幸田露伴 『花のいろ/\』 青空文庫
まだまだ此外に今上皇帝と歴代の天子様の御名前が書いてある軸があって、それにも御初穂を供える、大祭日だというて数を増す。
— 幸田露伴 『少年時代』 青空文庫
それに見たこともない空の模様ではありませんか、いったいあの十三|連なる青い星はどこにあったのでしょう、こんな星は見たことも聞いたこともありませんね、僕たちぜんたいどこに来たんでしょうね」「あら、空があんまり速くめぐりますわ」「ええ、ああ、あの大きな橙の星は地平線から今上ります。
— 宮沢賢治 『シグナルとシグナレス』 青空文庫
すると何時の間にか今上つた山は過ぎて又一ツ山が近づいて来た、此辺暫くの間は野が広々として、前刻通つた本街道より最つと巾の広い、なだらかな一|筋道。
— 泉鏡太郎 『高野聖』 青空文庫
その老婆の枕のうえには、私は見て虔ましくなった、金の十六弁の菊の御紋章が光り、今上皇后両陛下に摂政宮と妃殿下の御尊像が並び立たせられた石版刷りの軸が一本、まことにありがたそうに掛け垂らしてあった、そのそよともせぬ閑かさ。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
今上野駅から出て来たらしい東北出と思われる母娘連れがめいめいに大きなふろしき包みをかかえて、今や車道を横切ろうとしてあたりを見回しているところであった。
— 寺田寅彦 『柿の種』 青空文庫