幽閑
ゆうかん
形容動詞名詞
標準
quiet and secluded
文例 · 用例
氏郷と仲の好かった細川忠興は、茶庭の路次の植込に槙の樹などは面白いが、まだ立派すぎる、と云ったという程に侘の趣味に徹した人だが、氏郷も幽閑清寂の茶旨には十分に徹した人であった。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
左手は深い溪流になつてゐて、いく抱へもある老樹は高くしげり合ひ、その繁りのなかから谷の蛙の鳴き聲が響いてくる、といふ樣や幽閑な場處であつた。
— 今井邦子 『伊那紀行』 青空文庫
青山に対して大勢を指算するが如く幽閑なる能はず。
— 芥川龍之介 『木曾義仲論(東京府立第三中学校学友会誌)』 青空文庫
山下林間の静寂地に心の塵を洗ひ、水辺緑蔭の幽閑境に養神の快を貪るといふ様な事は、誰しも好ましく思ふ処である。
— 石川三四郎 『吾等の使命』 青空文庫
聖衆は雲に乗っておいでになりまする、信心のともがらは遠きと、高きを厭わぬものでございます、ゆさんの人たちは足ならしのために恰好と申すことでございます……ところの幽閑、これ大いなる師なりと古人も仰せになりました。
— 他生の巻 『大菩薩峠』 青空文庫
それから引続いて幽閑の地にいたけれども訪ね来る人は連綿として絶えなかった。
— 中里介山 『法然行伝』 青空文庫
此の如くなるを以て、情は亦人間の萬事萬行に就て、多少の發動をなす者にて、凡て無情の者金石草木の如きも、彼には情無しと雖も、之を見る人には必ず多少の情を攪動する者にて、譬へば金銀の光澤を觀て其美艶を愛し、土石の山水を觀て其幽閑を愛し、草木花卉の如きも亦然るが如し。
— 西周 『情智關係論』 青空文庫
青山に対して時事を談ずるが如く、幽閑なる能わず。
— 徳富蘇峰 『吉田松陰』 青空文庫
作例 · 標準
京都の古刹は、幽閑な雰囲気を醸し出している。
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幽閑な庭園で、静かに瞑想の時間を過ごす。
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この旅館の客室は、幽閑な趣があり、とても落ち着く。
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