狭小
きょうしょう
形容動詞名詞
標準
narrow
文例 · 用例
こういうふうに、互いに相容れうる範囲内でのあらゆる段階に分化された諸相がこの狭小な国土の中に包括されているということはそれだけでもすでに意味の深いことである。
— 寺田寅彦 『日本人の自然観』 青空文庫
この実在の怪物と、たとえばウェルズの描いた火星の人間などを比較しても、人間の空想の可能範囲がいかに狭小貧弱なものであるかを見せつけられるような気がする。
— 寺田寅彦 『映画時代』 青空文庫
一番聡明善良なるものは分科的専門的にして、自分の関係しようとする範囲をなるべく狭小にし、そして歳月をその中で楽しむ。
— 幸田露伴 『骨董』 青空文庫
この辺から津軽平野も狭小になり、この北の内潟、相内、脇元などの部落に到ると水田もめつきり少くなるので、まあ、ここは津軽平野の北門と言つていいかも知れない。
— 太宰治 『津軽』 青空文庫
政宗をさえ羽柴陸奥守にして居る太閤が、何で氏郷に毒を飼うような卑劣狭小な心を有とう。
— 幸田露伴 『蒲生氏郷』 青空文庫
一番聡明善良なるものは分科的専門的にして、自分の関係しようとする範囲を成るべく狭小にし、そして歳月を其中で楽しむ。
— 幸田露伴 『骨董』 青空文庫
相撲好きの人から見たら実にあきれ返るであろうと思われるほどに相撲の世界と自分の世界との接触面は狭小なものである。
— 寺田寅彦 『相撲』 青空文庫
十六節より三十八節までは自然界の現象を幾つも掲げて、これを起す神智の不可測を示し、これが根源を知らざる人智の狭小を示すのである。
— 内村鑑三 『ヨブ記講演』 青空文庫