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奥深さ

おくふかさ
名詞
1
標準
depth
文例 · 用例
貴女らしい奥深さをあくまで持っていて、うかとして人に見られる隙のあるような人でない斎宮の女御を源氏は一面では敬意の払われる養女であると思って満足しているのであった。
絵合 源氏物語 青空文庫
それら老舗の奥深さと商品の豊富さとは驚嘆に価する。
豊島与志雄 北支点描 青空文庫
『天風海濤』と誰やらの書いた額のある室で、初めて受けた印象は寡言で厳粛な、奥深さうな学者と曰ふに過ぎません、何等の委細のお話を承る機会なしに直ぐ其ホテルをお去りになつたからであります。
夏目夫人にまゐらす 漱石さんのロンドンにおけるエピソード 青空文庫
その歌の巧拙は姑く措いても、その声のキメの細かさ、緻密さ、匂やかさ、そうして、丁度刀を鍛える時に、地金を折り返しては打ち、折り返しては練ったあとのような何とも言えぬ頼もしいねばり強さと、奥深さとに驚嘆した。
高村光太郎 触覚の世界 青空文庫
奈良朝後期には唐招提寺や大安寺のような新様の形式が大陸の影響下に生れ、それが又日本美に一段の奥深さを加えて弘仁期への橋を成している。
高村光太郎 美の日本的源泉 青空文庫
その静寂の奥深さは分っているようで、さて心理の上で解説して見ようとしても、徒にその複雑を増益するのみで、かえって切実な言葉が著けられない。
――黙子覚書―― 夢は呼び交す 青空文庫
どんな偉い人物か見当もつかない悠々たる奥深さがある。
坂口安吾 現代忍術伝 青空文庫
森林あるが為めに渓は愈々美しく、渓に由りて森林は益々其奥深さを増して行く。
木暮理太郎 秩父のおもいで 青空文庫