みだれ髪
みだれがみ
名詞
標準
Midaregami (collection of tanka by Akiko Yosano)
文例 · 用例
やっぱり、勝手に拝借ものを、垂々と見せた立膝で、長火鉢の前にさしむかいになった形を、世に有るものとも思わなかった、地獄の絵かと視めながら、涙の暗闇のみだれ髪、はらはらとかかる白い手の、掴んだ拳に俯伏せに、魂は枕を離れたのである。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
さあ、気に成ると心配は胸へ滝の落ちるやうで、――帯引占めて夫の……といふ急き心で、昨夜待ち明した寝みだれ髪を、黄楊の鬢櫛で掻き上げながら、その大勝のうちはもとより、慌だしく、方々心当りを探し廻つた。
— 泉鏡花 『夜釣』 青空文庫
」 そこで、背に手を置くのに、みだれ髪が、氷のように冷たく触った。
— 泉鏡花 『神鷺之巻』 青空文庫
そのかみの臈たき風情、嫋竹の、あえかのなれも、鈍なりや、宴のくづれ、みだれ髪、肉おきたるみ、酒の香に、衣もなよびて、蹈む足も酔ひさまだれぬ。
— 上田敏 『海潮音』 青空文庫
与謝野晶子が、その「みだれ髪」によって人々を恍惚とさせたのもこの前後のことであった。
— 宮本百合子 『藤村の文学にうつる自然』 青空文庫
しかも、社会の現実は進んでいて、往年の情熱詩人、与謝野晶子が「みだれ髪」に歌ったような恋愛の感情は、今日の若い人々の心には住み得ない。
— 宮本百合子 『新しい一夫一婦』 青空文庫
堺の菓子屋の娘として、『文学界』をよみ、やがて『明星』にひかれて、『みだれ髪』をあらわした(一九〇一)与謝野晶子は、女として人間として彼女のうちに燃えはじめたロマンティシズムの性格が、鉄幹の「荒男神」ロマンティシズムと、どのようにちがうかということは自覚するよしもなかった。
— 宮本百合子 『婦人作家』 青空文庫
二十三歳であった晶子は、『明星』にひかれ、やがて鉄幹を愛するようになり、その妻となったのであったが、その時代に生れた『みだれ髪』一巻は、前期のロマンティストたちが歩み出すことのできなかった率直大胆な境地で、心と肉体の恋愛を解放した。
— 宮本百合子 『婦人作家』 青空文庫
作例 · 標準
与謝野晶子の『みだれ髪』は、明治文学の傑作として知られている。
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彼女は高校生の頃に『みだれ髪』を読んで感動したという。
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『みだれ髪』は、現代の女性にも共感を呼ぶ作品だ。
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ウィキペディア
『みだれ髪』(みだれがみ)は、日本の歌人・与謝野晶子作の処女歌集である。1901年(明治34年)8月15日、東京新詩社と伊藤文友館の共版として発表。表紙装丁デザインは藤島武二。女性の恋愛感情を素直に詠んだ斬新な作風は当時賛否両論を巻き起こした。
出典: みだれ髪 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0