魂魄
こんぱく
名詞
標準
soul
文例 · 用例
夢應の鯉魚は、三井寺の興義といふ鯉の畫のうまい僧の、ひととせ大病にかかつて、その魂魄が金色の鯉となつて琵琶湖を心ゆくまで逍遙した、といふ話なのですが、私は之をよんで、魚になりたいと思ひました。
— 太宰治 『魚服記に就て』 青空文庫
高く抽き出でた花は蒐ってまぼろしの雲と棚曳き魂魄を匂いの火気に溶かしている。
— 岡本かの子 『富士』 青空文庫
暗殺の目的は金や持物ではなくて、その旅人の有っている技能や智慧や勇気が魂魄と一緒に永久にその家に止まって、そのおかげでその家が栄えるようにという希望からだという事である。
— 寺田寅彦 『マルコポロから』 青空文庫
虻の声は天地の活気を語り、風の温く軟きが袂軽き衣を吹き皺めて、人々の魂魄を快き睡りの郷に誘はんとする時にだも、此花を見れば我が心は天にもつかず地にもつかぬ空に漂ひて、物を思ふにも無く思はぬにも無き境に遊ぶなり。
— 幸田露伴 『花のいろ/\』 青空文庫
内儀は魂魄も身に添わず、「は、は、はい、はい、は、はい」「さあ、早くしておくれ。
— 泉鏡花 『義血侠血』 青空文庫
」 切てもの心床しに、市郎は父の名を呼んだが、魂魄の空しい人は何とも答えなかった。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
紅い蕾は疾くに砕けて了ったが、恋しき女の魂魄が宿れるもののように、彼は其の枯枝を大事に抱えていた。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
彼は自分の魂魄が此花に宿って、お葉の温かき情を受けているようにも思った。
— 岡本綺堂 『飛騨の怪談』 青空文庫
作例 · 標準
彼の歌声は、聴く人の魂魄に深く響き渡るようだった。
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古い言い伝えでは、人間が死ぬと魂魄は肉体を離れて旅立つとされている。
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魂魄を込めて作り上げた作品は、人々に感動を与えるだろう。
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