緑草
りょくそう
名詞
標準
green grass
文例 · 用例
それはわれわれの「知覚には限界がある」からである、と言って、遠い小山に緑草をあさる羊の群れがただ一抹の白い斑にしか見えないという、詩人らしい例証をあげている。
— 寺田寅彦 『ルクレチウスと科学』 青空文庫
緑草直ちに門戸に接するを見、樹林の間よりは青煙|閑かに巻きて空にのぼるを見る、樵夫の住む所、はた隠者の独座して炉に対するところか。
— 国木田独歩 『小春』 青空文庫
窓のすぐ外に、枯草に緑草がまじつた土堤が續いてゐる、それがすばらしい速さで、線をひきながらうしろへ流れてゐる、かういふ風にあの時道の白さが足の下を流れてゐたと金太郎はすぐ聯|想した。
— 新美南吉 『坂道』 青空文庫
「ああ佳い気もちだ、人間どもは、逢う者も逢う者も、首をすくめ、水洟をたらして、不景気な顔をしているが、ぜんたい、どうしたと云うのだ」 来宮様の眼には、路傍の枯草がみずみずした緑草に見え、黄いろになった木の葉の落ちつくした裸樹が花の咲いた木に見えていたのであろう。
— 田中貢太郎 『火傷した神様』 青空文庫
緑草濃かにして一木を見ず。
— 長塚節 『草津行』 青空文庫
牧場のような所にはただ一面の緑草の中にところどころ群がって黄色い草花が咲いている。
— 寺田寅彦 『旅日記から(明治四十二年)』 青空文庫
河畔の緑草の上で、紅白のあらい竪縞を着た女のせんたくしているのも美しい色彩であった。
— 寺田寅彦 『旅日記から(明治四十二年)』 青空文庫
諸国武者修業の豪傑とは誰の眼にも見えるのが、大鼻の頭に汗の珠を浮べながら、力一杯片膝下に捻伏せているのは、娘とも見える色白の、十六七の美少年、前髪既に弾け乱れて、地上の緑草に搦めるのであった。
— 江見水蔭 『怪異黒姫おろし』 青空文庫
作例 · 標準
春になると、庭いっぱいに緑草が芽吹く。
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羊たちが緑草をのんびりと食んでいた。
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広がる緑草の上で、子供たちが楽しそうに走り回っていた。
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