幻辞.com

逃げ水

にげみず
名詞
1
標準
road mirage
文例 · 用例
プロ文化の末路 しかしこうした江戸草創時代の元気横溢した平民の気象――逃げ水を追つつまきつつ家を建てた時代の芳烈な彼等の意気組は、太平が続くに連れて、次第に頽廃的傾向即ちブル気分を帯びて来た。
夢野久作 街頭から見た新東京の裏面 青空文庫
逃げ水の不思議を聞けど驚かず満洲の野も恋をするのみ 昭和三年五、六月夫妻は満洲に遊んだ。
平野萬里 晶子鑑賞 青空文庫
大石橋から営口へかけた沙地では時折例の武蔵野の逃げ水の様な現象が見られる、理由はよく分らないと人のいふのを、作者は心の中で、何の不思議があるものか満洲の野が恋をしてゐるだけで、人を誘惑しておいでおいでをしてゐるわけだと微笑しながら聞く歌である。
平野萬里 晶子鑑賞 青空文庫
「『東路に、ありというなる逃げ水の、にげかくれても、世を過ごすかな』俊頼卿のこの和歌から、暗示を得て源内は設計したそうじゃの」「さよううけたまわっておりました」「稲荷堀に広大の屋敷を造り、引き移ったは最近のこと、信州浅間の麓あたりに、他人の名義で自己の山屋敷を、造ったという噂も聞いておる。
国枝史郎 血煙天明陣 青空文庫
武蔵野の一所多摩川に近く、「逃げ水の屋敷」と俗に呼ばれる、田沼主殿頭の野別荘が、全く落成して巍々たる姿を、秋空の下に現わしたのは、数日後のことであった。
国枝史郎 血煙天明陣 青空文庫
「いかさまこいつ逃げ水屋敷だ」冬次郎はいかにも感に堪えたように、「源内の考案した建物らしい、まことに不思議な屋敷ではある」「あの屋敷へ今夜入り込みまして、父の敵の平戸九十郎めを、討って取るのかと思いますれば、血のわく思いいたします」 こういったのは範之丞であった。
国枝史郎 血煙天明陣 青空文庫
「田沼の新邸逃げ水屋敷へ、明夜拙者と冬次郎様と、潜入いたすことになりおります。
国枝史郎 血煙天明陣 青空文庫
「どれ、それでは逃げ水屋敷の、外廓なりと日のうちに見よう」と。
国枝史郎 血煙天明陣 青空文庫
作例 · 標準
真夏の炎天下のアスファルトに、遠くの方で逃げ水がゆらゆらと揺れている。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
いくら追いかけても届かない夢は、まるで砂漠で見える逃げ水のようだ。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview
蜃気楼の一種である逃げ水は、近づくと消えてしまう不思議な現象だ。
幻辭AI · gemini-3-flash-preview