一匕
いっぴ
名詞
標準
one spoon
文例 · 用例
けれども、紳士が高利を借りて、栄と為るに足れりと謂ふに至つては……」 蒲田は恐縮せる状を作して、「それは少し白馬は馬に非ずだつたよ」「時に、もう下へ行つて見て遣り給へ」「どれ、一匕深く探る蛟鰐の淵と出掛けやうか」「空拳を奈んだらう」 一笑して蒲田は二階を下りけり。
— 尾崎紅葉 『金色夜叉』 青空文庫
昨日|歯齦を切りて膿汁つひえ出でたるためにや今日は頬のはれも引き、身内の痛みさへ常よりは軽く堪へやすき今日の只今、半杯のココアに牛乳を加へ一匕また一匕、これほどの心よさこの数十日絶えてなき事なり。
— 正岡子規 『墨汁一滴』 青空文庫
医は手ずから一匕の赤酒を口中に注ぎぬ。
— 徳冨蘆花 『不如帰 小説』 青空文庫
「駒ちゃん――さよなら――」 言いかけて、苦しき息をつけば、駒子は打ち震いつつ一匕の赤酒を姉の唇に注ぎぬ。
— 徳冨蘆花 『不如帰 小説』 青空文庫
きさまたちが馬鹿づらさげて、村の中をあるいているあいだに、わしはもう牛の仔をいっぴき盗んだ、といって。
— 新美南吉 『花のき村と盗人たち』 青空文庫
みんながぞろぞろ、ならんであるいて行きますと、いっぴきのめうしが、もうと、なきだしました。
— NATTERGALEN 『小夜啼鳥』 青空文庫
蛇体はおろか、守宮いっぴき這い出さぬ。
— 日高川 『顎十郎捕物帳』 青空文庫
むこうが王女なら、こちらも、日本の男いっぴき、なにもコソコソするにはあたらない。
— 久生十蘭 『墓地展望亭』 青空文庫
作例 · 標準
この薬は、熱湯に一匕加えてよく混ぜてからお飲みください。
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レシピ通りに、塩を一匕だけ加えるのが味の決め手だ。
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「あら、このソース、隠し味にシナモンを一匕だけ足してみましょうか。」と、シェフは微笑んだ。
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標準
one dagger
作例 · 標準
その盗賊は、隠し持っていた一匕を抜き放った。
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昔話に出てくる騎士は、腰に一匕を差していた。
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「しまった!護身用に持ってきた一匕を、すっかり忘れていた!」と、彼女は青ざめた顔で呟いた。
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