膾炙
かいしゃ
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
becoming well-known
文例 · 用例
しかも、仁三郎が完全に呼吸を引取ったアトの事で、御本尊の仁三郎のお陀仏自身にすら思い付かない……しかも仁三郎一流の専売特許式珍劇がオッ初まって、オール博多の人口に膾炙する事になったのだから痛快中の痛快事である。
— 夢野久作 『近世快人伝』 青空文庫
かくの如く福岡の喜多流の今日在るは全く故只圓翁の遺徳を基礎としたもので、翁の遺訓は今以て他流の人士の間にも伝わり、翁の清廉無慾と翁の堂々たる芸風とは今も尚流内の人口に膾炙している。
— 夢野久作 『梅津只圓翁伝』 青空文庫
私はこのリドリング地方と云う名前が、僕が数日の間に、全英国の人口に膾炙した言葉となってしまった物語を、そのままここに述べてみることとする。
— コナン・ドイル 『暗号舞踏人の謎』 青空文庫
)われは此俗を歌ふ一曲の人口に膾炙するものあるを知れど、急にこれに依りて思を搆ふること能はず、(曲とは「フエミナ、ヂ、コスツメ、ヂ、マニエレ」と題するものを謂ふ、「ソネツトオ」なり、ミユルレルの羅馬と其士女との卷中に收めたり。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
オベエルが樂曲の主人公たるを以て人口に膾炙す。
— IMPROVISATOREN 『即興詩人』 青空文庫
どうかするとその警句が人口に膾炙したものだ。
— 森鴎外 『ヰタ・セクスアリス』 青空文庫
惟うに茶人の著る十徳という物あるに因って、茶を植うれば他の作物に十倍増して利益ある由を、この書の出来た貞享五年頃、またはその前に世に言い囃し、当時諺となって人口に膾炙したものであるまいか。
— 鶏に関する伝説 『十二支考』 青空文庫
勿來の關にては、義家の詠歌最も人口に膾炙す。
— 大町桂月 『白河の關』 青空文庫