墨守
ぼくしゅ
名詞動詞-サ変動詞-他動詞
標準
adherence (to custom, tradition)
文例 · 用例
過去の地震や風害に堪えたような場所にのみ集落を保存し、時の試練に堪えたような建築様式のみを墨守して来た。
— 寺田寅彦 『天災と国防』 青空文庫
いっそうおもしろい事実はそもそも俳諧の本場であるわが日本の映画が、もっとも俳諧の欠乏したアメリカ映画にそっくりな手法ばかりを墨守していることである。
— 寺田寅彦 『映画雑感(1)』 青空文庫
それで連歌以来季題が制定されてそれが俳諧に墨守されて来た事は決して偶然ではないのである。
— 寺田寅彦 『俳諧の本質的概論』 青空文庫
これ等の新しきクラシズムは、過去の高蹈派が墨守した詩学的なクラシズムとは、全くその外観を新奇にしている。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
いろは順で幾十戸前が建て列ねた藏々をあづかる多くの番頭、その下の小僧、はした、また奧女中の百人近い使用人へ臨んだ主人としての態度は、今でも東京の下町の問屋あたりの老主人がかたく墨守して居るそれと變りはなかつた。
— 岡本かの子 『雜煮』 青空文庫
夫婦乞食がめい/\に一銭を墨守する規律に就てはいろ/\の逸話があります。
— 岡本かの子 『生々流転』 青空文庫
且つ吾人は自ら顧みて己れを観る時に、何の希望もなく、何の目的もなく、在来の倫理に唯諾し、在来の道徳を墨守し、何事かの事業にはまりて一生を竟るを以て、自ら甘んずること能はざるものあるに似たり。
— 北村透谷 『明治文学管見』 青空文庫
結言「マルクス」ト「クロポトキン」トヲ墨守スル者ハ革命論ニ於テ羅馬法皇ヲ奉戴セントスル自己矛盾ナリ。
— 北一輝 『日本改造法案大綱』 青空文庫
作例 · 標準
時代の変化に取り残されないためには、旧習の墨守を改めて新しい技術を取り入れるべきだ。
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彼は先代からの教えを墨守し、頑なに伝統の味を守り続けている。
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形式の墨守ばかりを重んじて、本来の目的を見失ってはいけない。
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