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蟋蟀

こおろぎ異読 コオロギ
名詞
1
標準
cricket (Gryllidae spp.)
文例 · 用例
その頃のわが家を想い出してみると、暗いランプに照らされた煤けた台所で寒竹の皮を剥いている寒そうな母の姿や、茶の間で糸車を廻わしている白髪の祖母の袖無羽織の姿が浮び、そうして井戸端から高らかに響いて来る身に沁むような蟋蟀の声を聞く想いがするのである。
寺田寅彦 重兵衛さんの一家 青空文庫
女車掌が蟋蟀のような声で左右の勝景を紹介し、盗人厩の昔話を暗誦する。
寺田寅彦 箱根熱海バス紀行 青空文庫
處處で蟋蟀が啼いてゐる。
南部修太郎 修道院の秋 青空文庫
腋よりは蟋蟀の足めきたる肱現われつ、わなわなと戦慄いつつゆけり。
国木田独歩 源おじ 青空文庫
某百貨店でトリルダインと称する機械を買って来て据付けた最初の日の夕食時に聞いたのは、伴奏入りの童話で「蟻と蟋蟀」の話であった。
寺田寅彦 ラジオ雑感 青空文庫
食糧を貯蔵しなかった怠け者の蟋蟀が木枯しの夜に死んで行くというのが大団円であったが、擬音の淋しい風音に交じって、かすかなバイオリンの哀音を聞かせるのが割に綺麗に聞きとれるので、これくらいならと思って安心したのであった。
寺田寅彦 ラジオ雑感 青空文庫
当世の詞でいうと、最も平民的で、それで江戸らしいのは、きりぎりすに限りますよ」 老人はしきりに虫の講釈をはじめて、今日では殆ど子供の玩具にしかならないような一匹三銭ぐらいの蟋蟀を大いに讃美していた。
奥女中 半七捕物帳 青空文庫
路ばたの草叢では蟋蟀が鳴き始めていた。
黒島傳治 武装せる市街 青空文庫
作例 · 標準
秋の夜長に、庭先で蟋蟀が涼やかな音色を奏でている。
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草むらから飛び出した蟋蟀を、子供たちが夢中で追いかけている。
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蟋蟀の鳴き声を聞くと、いよいよ季節の移ろいを感じる。
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