産科病院
さんかびょういん
名詞
標準
maternity hospital
文例 · 用例
それから以来習慣が付き、子を産む度毎に必ず助産のお役を勤め、「犬猫の産科病院が出来ればさしずめ院長になれる経歴が出来た、」と大得意だった。
— 内田魯庵 『二葉亭余談』 青空文庫
仏蘭西語の読本を小脇に擁えて下宿を出、果実なぞの並べてある店頭を通過ぎて並木街の電車路を横ぎり、産科病院の古い石の塀について天文台の前を語学の教師の家の方へと折れ曲って行った。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
あの東京浅草の住慣れた二階の外に板囲の家だの白い障子の窓だのを眺め暮した岸本の眼には、古い寺院にしても見たいような産科病院の門前にひるがえる仏蘭西の三色旗、その病院に対い合った六層ばかりの建築物、街路の角の珈琲店の暖簾なぞが、両側に並木の続いた町の向うに望まれた。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
偶然にも岸本の下宿の前に産科病院があって、四十いくつかあるその建築物の窓の一つ一つには子供が生れたり生れかけたりしているということは、何かのしるしのように彼の眼に映った。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
産科病院前の並木街にはプラタアヌの幹や枝の影が歩道の上に落ちていた。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
丁度町の角にあたる岸本の部屋は、産科病院の見える並木街に向いた方で高瀬の部屋に続き、モン・トオロン行の乗合自動車の通る狭い横町に向いた方で今一つの部屋に続いていた。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
岸本が毎日食堂で見る顔触は、産科病院|側の旅館から通って来る柳博士に隣室の高瀬の二人で、若い独逸人の客は最早見えなかった。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
「岸本さん、御覧なさい、あれは何かの前兆です」 と主婦は食堂の窓の側に立って、黄昏時の空気のために紅味勝ちな紫色に染まった産科病院の建築物を岸本に指して見せた。
— 島崎藤村 『新生』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は無事に第一子を出産し、産科病院を退院した。
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この地域には大きな産科病院がなく、遠くまで行かなければならないのが不便だ。
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産科病院で働く看護師は、新しい命の誕生を毎日見守っている。
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