義務感
ぎむかん
名詞
標準
sense of duty (obligation)
文例 · 用例
それの意識が、すべての義務感や焦燥感から、公に自己を解放してくれる。
— 萩原朔太郎 『病床生活からの一発見』 青空文庫
そしてこの安心立命に至る手段は、要するに欲望を捨て、義務感を去り、生活に対する一切の責任感をあきらめてしまふことにあるのだ。
— 萩原朔太郎 『病床生活からの一発見』 青空文庫
故に焦燥もなく、煩悶もなく、義務感もなく、真に無為不善で居りながら、しかもまたその無為によつて退屈に悩まされることもない。
— 萩原朔太郎 『病床生活からの一発見』 青空文庫
故に倫理感の上に於ても、彼等は浪漫派に反対して、愛や人道やの女性化主義を排斥し、より貴族主義的なるカントの義務感――カントによれば道徳の本質は義務感である――を考えていた。
— 萩原朔太郎 『詩の原理』 青空文庫
わしは君に、まことの父としての愛情が実感せられないとも言いましたが、けれども人間の義務感は、また別のものです。
— 太宰治 『新ハムレット』 青空文庫
とにかくこの仕事のために自分は自らを殺すことができぬのだ(それも義務感からではなく、もっと肉体的な、この仕事との繋がりによってである)ということだけはハッキリしてきた。
— 中島敦 『李陵』 青空文庫
義務感だけで充分やって行ける自信がある。
— 中島敦 『光と風と夢』 青空文庫
ただ義務感情から服従しただけである。
— 菊池寛 『忠直卿行状記』 青空文庫