浸入
しんにゅう
名詞動詞-サ変動詞-自動詞
標準
infiltration (e.g. of water)
文例 · 用例
事実我々が詩作の場合に、我々の周囲に一杯ある短歌や俳句の影響は余りにも浸入するといふやうな有様なのである。
— 中原中也 『詩と其の伝統』 青空文庫
尤も、此の浸入が不可ないといふのではない、勿論裨益もするのだが、短歌や俳句が我が詩心界を代表する如くに一本立ちに、詩は猶それを代表することは出来なく、而も時勢は既に詩歌として短歌・俳句だけでは間に合はない詩的要求の萠芽を見てゐると云ひたいのである。
— 中原中也 『詩と其の伝統』 青空文庫
人間も渋紙で物を包んで水の浸入に備えたり、渋面をして他人との交渉を避けたりする。
— 九鬼周造 『「いき」の構造』 青空文庫
『未だ實見はしませんが、御覽の通り、海面から餘程高いあの屏風岩の尖頭にも、海草が打上げられた程ですから、秘密造船所の内部は無論海潮の浸入のために、大損害を蒙つた事でせう、それが何か憂ふ可き事の原因となるのですか。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
塲内の光景は實に慘憺たるもので、濁浪怒濤は一方の岩壁を突破つて、奔流の如く其處から浸入したものと見へ、其直ぐ側の、兼て發動藥液の貯藏せられて居つた小倉庫の鐵の扉は微塵に碎かれて、十二の樽は何處へ押流されたものか、影も形も無かつた。
— 押川春浪 『海島冐檢奇譚 海底軍艦』 青空文庫
ところが、和製のジュリアン・ソレルもいきなり出戻り娘に浴室へ浸入されるようでは、随分相場も下落したものである。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
只管洋灯を明くする、これせめてもの附元気、机の前に端坐して石の如くに身を固め、心細くも唯一人更け行く鐘を数へつゝ「早一時か」と呟く時、陰々として響き来る、怨むが如き婦人の泣声、柱を回り襖を潜り、壁に浸入る如くなり。
— 泉鏡花 『妖怪年代記』 青空文庫
体中に掻きむしったような痍の絶えない男の子であるから、病原菌の浸入口はどこだか分からなかった。
— 森鴎外 『カズイスチカ』 青空文庫
作例 · 標準
台風の大雨により、地下室に雨水が浸入した。
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海水が地下水に浸入すると、真水の利用が困難になる。
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専門家は、土壌への水分の浸入を防ぐための対策を講じた。
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