官公吏
かんこうり
名詞
標準
officialdom
文例 · 用例
かく上下を一挙に欺騙する官公吏を、あるいは褒賞し、あるいは旌表するこそ心得ね。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
そもそも全国で合祀励行、官公吏が神社を勦蕩滅却せる功名高誉とりどりなる中に、伊勢、熊野とて、長寛年中に両神の優劣を勅問ありしほど神威高く、したがって神社の数はなはだ多かり、士民の尊崇もっとも厚かりし三重と和歌山の二県で、由緒古き名社の濫併、もっとも酷く行なわれたるぞ珍事なる。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
さてこの合祀に引き続き、この新宮の地より最多数すなわち六名の大逆徒を出し、その輩いずれも合祀の最も強く行なわれたる三重と和歌山県の産なるは、官公吏率先して破壊主義と悖逆の例を実示せるによる、と悪評しきりなり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
しかるに、迂遠千万にも毎々旅費日当を費やし官公吏を派し、その人々の、あるいは脅迫し、あるいは甘言して請願書に調印を求むること、怪しむに堪えたり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
官公吏が合祀を濫用して姦を勧め、史蹟名勝を滅せし例は、この他にも多く、これがため山地は土崩れ、岩墜ち、風水の難おびただしく、県庁も気がつき、今月たちまち樹林を開墾するを禁ずるに及べり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
これより予は一汎に著われたる合祀の悪結果を、ほぼ分項して記さんに、 第一、神社合祀で敬神思想を高めたりとは、政府当局が地方官公吏の書上に瞞されおるの至りなり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
改宗はその人々の勝手次第なるも、かかる改宗を余儀なくせしめたる官公吏の罪|冥々裡にはなはだ重し。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
かくて前後七回遠路を召喚されしも、今に方つかずと、神社滅亡を喜悦するが例なるキリスト教徒すら、官公吏の亡状を厭うのあまり告げ来たれり。
— 南方熊楠 『神社合祀に関する意見』 青空文庫
作例 · 標準
戦前の日本では、官公吏は天皇の官吏としての特別な社会的地位を有しており、一般市民からは畏敬の念を持って見なされていた。
許認可権限を握る官公吏と特定業者との癒着を防ぐため、数年おきに部署を異動させるローテーション人事が徹底されている。
行政改革による人員削減の影響で、一人当たりの業務量が増大した官公吏たちは、制度の矛盾と市民からの苦情の板挟みに苦しんでいる。
「滅私奉公」の精神を重んじる古参の官公吏にとって、昨今のワークライフバランスを重視する若手職員の意識改革は受け入れがたいものがあるようだ。