大屋根
おおやね
名詞
標準
main roof
文例 · 用例
大雪田の石の峰を超えて、三角点の下に来た、木曾山脈を西に控えて、その間の高原を、天竜川が白く流れ、仙丈岳は渓谷を隔てて、その頂上の、噴火口と擬いそうな欠けたところが、大屋根の破風のように聳えて、霧を吐く窓になっている。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
碁盤の目ほどに窓の多いデパートメント、タンクを伏せたように重っ苦しい大屋根、長方形の箱を、手品師の手際で累積したようなアメリカ式鉄筋コンクリートの高層築造物は、垂直の圧力を通行人の頭上に加えて虚空の「通せん坊」をしあっている。
— 小島烏水 『不尽の高根』 青空文庫
身にしむやうな媚めかしい聲に大屋根の方へと啼いて行く。
— 樋口一葉 『われから』 青空文庫
餘りですから、主人が引返さうとした時です……藥賣の坊主は、柄のない提灯を高々と擧げて、椎の樹の梢越しに、大屋根でも見るらしく、仰向いて、(先づは送つたぞ……) と聲を掛けると、何處かで、(御苦勞。
— 泉鏡太郎 『淺茅生』 青空文庫
」「あ、又降るよ……」 凄まじい霰の音、八方から亂打つや、大屋根の石もから/\と轉げさうで、雲の渦く影が入つて、洋燈の笠が暗く成つた。
— 泉鏡太郎 『霰ふる』 青空文庫
白菊の咲く頃、大屋根へ出て、棟瓦をひらりと跨いで、高く、高く、雲の白きが、微に動いて、瑠璃色に澄渡つた空を仰ぐ時は、あの、夕立の夜を思出す……そして、美しく清らかな母の懷にある幼兒の身にあこがれた。
— 泉鏡太郎 『霰ふる』 青空文庫
…… 猪が飛出したやうに又驚いて、彼は廣い辻に一人立つて、店々の電燈の數より多い、大屋根の石の蒼白い數を見た。
— 泉鏡太郎 『魔法罎』 青空文庫
……昨夜、戸外を舞靜めた、それらしい、銀杏の折れ枝が、大屋根を越したが、一坪ばかりの庭に、瑠璃淡く咲いて、もう小さくなつた朝顏の色に縋るやうに、たわゝに掛つた葉の中に、一粒、銀杏の實のついたのを見つけたのである。
— 泉鏡太郎 『十六夜』 青空文庫
作例 · 標準
寺院の大屋根が雪で白くなっている。
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大屋根の瓦が経年で傷んできた。
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職人が大屋根の修理に取りかかった。
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ウィキペディア
大屋根(おおやね)とは、建築物の構成部位である屋根が大きい場合、そう呼んでいる。
出典: 大屋根 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0