豊後
ぶんご
名詞
標準
Bungo (former province located in present-day Ōita Prefecture)
文例 · 用例
中でも早吸の瀬戸などは神武天皇が東征の時に御通りになったというので、歴史で名高くその名も潮流の早い事を示していて大変に面白い名でありますが、今ではただ豊後海峡と呼ばれています。
— 寺田寅彦 『瀬戸内海の潮と潮流』 青空文庫
伊予の西の端に指のように突き出た佐田岬半島と豊後の佐賀の関半島とは、大昔には四国から九州につながった一つの山脈であったのが、海峡の辺の大地が落ち込んだためにあのような半島とこの豊後海峡が出来たという事です。
— 寺田寅彦 『瀬戸内海の潮と潮流』 青空文庫
天気図によると二十一日午前六時にはかなりな低気圧の目玉が日本海の中央に陣取っていて、これからしっぽを引いた不連続線は中国から豊後水道のあたりを通って太平洋上に消えている。
— 寺田寅彦 『函館の大火について』 青空文庫
お目付の松倉さんから聞いた話を受売りするとなあ……豊後の日田という処は元来天領で、徳川様の直轄の御領分じゃ。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
筑前領で手をかけては面倒になるし、又、油断もしおるまいと思うたけに、思い切って豊後と筑前境いの夜明の峠道で待ち受けたわい」「成る程なあ。
— ――博多名物非人探偵 『狂歌師赤猪口兵衛』 青空文庫
自分が最も熱心にウォーズウォルスを読んだのは豊後の佐伯にいた時分である。
— 国木田独歩 『小春』 青空文庫
この宿――豊後屋といふ――はやつぱりよかつた、同宿者のおしやべりには閉口したけれど、一室一燈一張のよろしさだつた、便所のきたないのはぜひもない。
— 大田から下関 『行乞記』 青空文庫
十一 三月のある日、藤本の庭では、十畳の廊下外の廂の下の、井戸の処にある豊後梅も、黄色く煤けて散り、離れの袖垣の臘梅の黄色い絹糸をくくったような花も、いつとはなし腐ってしまい、椎の木に銀鼠色の嫩葉が、一面に簇生して来た。
— 徳田秋声 『縮図』 青空文庫
作例 · 標準
九州の東部に位置する豊後には、かつてキリシタン大名の大友宗麟が君臨していた。
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この地方の伝統工芸品は、豊後の豊かな自然と歴史に育まれてきたものだ。
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父の故郷である豊後の話を、よくこたつでミカンを食べながら聞いた。
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