無体
むたい
形容動詞名詞
標準
intangible
文例 · 用例
お前達二人がこれほどの語らいとは知らずに、無理無体に勧めて嫁にやったは悪かった。
— 伊藤左千夫 『野菊の墓』 青空文庫
熊蔵の云うことも馬鹿にならない、家主の威光と大勢の力とで、猫婆が生みの子よりも可愛がっていたたくさんの猫どもを無体にもぎ取って、それを芝浦の海の底に沈めた。
— 猫騒動 『半七捕物帳』 青空文庫
精神の胃が悪くて盛んに吐きけのある患者に無理に豚カツを食わせてみたり、精神の骨がくだけて痛がっているのに無体に体操をさせてみたり、そうかと思うとどこも悪くない人間にギプス包帯をして無理に病院のベッドの上に寝かせるようなことをする場合もありはしないかという心配がある。
— 寺田寅彦 『鎖骨』 青空文庫
まだ荒壁が塗りかけになって建て具も張ってない家に無理無体に家財を持ち込んで、座敷のまん中に築いた夜具や箪笥の胸壁の中で飯を食っている若夫婦が目についたりした。
— 寺田寅彦 『写生紀行』 青空文庫
それが渡瀬には容易に専有することのできない宝だと考えれば考えるほど、無体な欲求は激しくなった。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
けれども一日おきに向い合っているうちに、二人の距離と、彼自身の中に否応なしに育っていく無体な欲念との間に、ほとんど憎しみともいえそうな根深い執着を感じはじめていた。
— 有島武郎 『星座』 青空文庫
「それはあんまり御無体な。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
」と土足のまま無体に推込む、座敷の入口、家令と家扶は襷を綾取り、袴の股立掻取りて、大手を広げて立塞り、「汝、昼盗賊狼藉者。
— 泉鏡花 『貧民倶楽部』 青空文庫
作例 · 標準
著作権や特許権といった無体財産は、物理的な形を持たないがゆえに保護が難しい側面がある。
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ブランドの信頼性という無体な価値を築き上げるには、何十年もの誠実な積み重ねが必要だ。
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デジタルデータの所有権は、無体物に対する権利として法的な議論が続いている。
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標準
unreasonable
作例 · 標準
「そんな無体な言い草があるか!」と、理不尽な要求を突きつけられた店主は激昂した。
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借金の返済が遅れたからといって、家財道具をすべて持ち去るような無体な真似は許されない。
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若くして亡くなった友人の葬儀で、参列者は運命の無体さを嘆き悲しんだ。
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