敷石
しきいし
名詞
標準
paving stone
文例 · 用例
一同は狂気のように躍り上って、悦んだ、そうして小さい谷川へ下りたときには、敷石の水成岩の上に、腹這いになって、飲む、嗽ぐ、洗う、もう浸かるばかりにして、やっと満腹した。
— 小島烏水 『白峰山脈縦断記』 青空文庫
それから先は両側の松林が幹を差替わす許に遠くつづいて石畳の路を掩うている、奥にはほんのり暗くて何のあるのも判らない、ただ敷石の道が白く長く帯を延した様に奥深く通じて居るのが見える許りである、予等二人が十五六|間も進んで這入ってゆくと漸く前面にぼんやり萱葺の門が見えだした。
— 伊藤左千夫 『八幡の森』 青空文庫
机の上には硯箱と文鎭があり、庭には若竹の影が敷石の上にそよいでゐる。
— 萩原朔太郎 『田端に居た頃』 青空文庫
かかとの裏の三角形の鉄片がまず門内の敷石と摩擦してゴリゴリまたゲリゲリとすさまじい音を立てる。
— 寺田寅彦 『試験管』 青空文庫
オペラの開幕は八時だから今はまだその広い入口の敷石に衛戍の兵士が派手な制服で退屈な立番の足を踏み代えているだけである。
— 岡本かの子 『オペラの辻』 青空文庫
其の時は濡れたやうな眞黒な暗夜だつたから、其の灯で松の葉もすら/\と透通るやうに青く見えたが、今は、恰も曇つた一面の銀泥に描いた墨繪のやうだと、熟と見ながら、敷石を蹈んだが、カラリ/\と日和下駄の音の冴えるのが耳に入つて、フと立留つた。
— 泉鏡花 『星あかり』 青空文庫
――やがて近江屋へ帰って、敷石を奥へ入ると、酒の空樽、漬もの桶などがはみ出した、物置の戸口に、石屋が居て、コトコトと石を切る音が、先刻期待した小鳥の骨を敲くのと同一であった。
— 泉鏡花 『みさごの鮨』 青空文庫
そこで、表門へ廻った二人は、と皆連立って出て見ると、訓導は式台前の敷石の上に、ぺたんと坐っていた。
— 泉鏡花 『草迷宮』 青空文庫
作例 · 標準
庭の小道には、趣のある敷石が敷かれている。
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雨に濡れた敷石が、街灯の光を反射して輝いていた。
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古い教会の入り口には、歴史を感じさせる大きな敷石があった。
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