払子
ほっす
名詞
標準
hossu
文例 · 用例
にっこりと笑った三要は払子を打って法戦終結を告げ、勝負は強いて言わずに、次の言葉を発しました。
— 岡本かの子 『鯉魚』 青空文庫
それに靴ぬぎもあれば革のスリッパもそろえてあり馬の尾を集めてこさえた払子もちゃんとぶらさがっていました。
— 宮沢賢治 『茨海小学校』 青空文庫
この両側左右の背後に、浄名居士と、仏陀波利が一は払子を振り、一は錫杖に一軸を結んだのを肩にかつぐように杖いて立つ。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
月ある、明なる時、花の朧なる夕、天女が、この縁側に、ちょっと端居の腰を掛けていたまうと、経蔵から、侍士、童子、払子、錫杖を左右に、赤い獅子に騎して、文珠師利が、悠然と、草をのりながら、「今晩は――姫君、いかが。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
女教員渚の方は閑話休題として、前刻入って行った氷月の小座敷に天狗の面でも掛っていやしないか、悪く捻って払子なぞが。
— 泉鏡花 『薄紅梅』 青空文庫
白鷺は貴くて、身のほそり煙るなり、冠毛の払子曳く白、へうとして、空にあるなり。
— 北原白秋 『海豹と雲』 青空文庫
白毛|茸生僧の払子のごとく美麗言語に絶えたるを巨勢の医家に蔵すと観た者に聞いた人からまた聞きだ。
— 兎に関する民俗と伝説 『十二支考』 青空文庫
のちに思っても可思議なのだが、……くれたものというと払子に似ている、木の柄が、草石蚕のように巻きぼりして、蝦色に塗ってあるさきの処に、一尺ばかり革の紐がばらりと一束ついている。
— 泉鏡花 『夫人利生記』 青空文庫
作例 · 標準
禅僧は払子をゆっくりと振り、参列者たちの煩悩や迷いを払う仕草をした。
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寺院の宝物庫には、歴代の住職が使用してきた見事な払子が保管されている。
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白い獣毛で作られた払子は、高僧の権威を象徴する道具の一つでもある。
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