物越し
ものごし
名詞名詞-の形容詞
標準
separation (e.g. by a screen, curtain, or door)
文例 · 用例
「どうもすみません、お邪魔をさせていただきます」 女はおちついた物越しであいさつをした。
— 雷峯怪蹟 『蛇性の婬』 青空文庫
琴や笛の音の中にその方がお弾きになる物の声を求めるとか、今はもう物越しにより聞かれないほのかなお声を聞くとかが、せめてもの慰めになって宮中の宿直ばかりが好きだった。
— 桐壺 『源氏物語』 青空文庫
物越しに席を作ってすわらせます。
— 帚木 『源氏物語』 青空文庫
物越しででも何か御用があれば承りましょう』ってもっともらしいのです。
— 帚木 『源氏物語』 青空文庫
物越しでお話をしておあげになることだけを許してあげてくださいましね」 と言うと女王は非常に恥ずかしがって、「私はお話のしかたも知らないのだから」 と言いながら部屋の奥のほうへ膝行って行くのがういういしく見えた。
— 末摘花 『源氏物語』 青空文庫
あなた様が御衰弱していらっしゃいましても、物越しなどでお話しになればいかがでしょう」 こう女房が夫人に忠告をして、病床の近くへ座を作ったので、源氏は病室へはいって行って話をした。
— 葵 『源氏物語』 青空文庫
女のほうも今はあわただしくてそうしていられないと言って来ていたが、たびたび手紙が行くので、最後の会見をすることなどはどうだろうと躊躇しながらも、物越しで逢うだけにとめておけばいいであろうと決めて、心のうちでは昔の恋人の来訪を待っていた。
— 榊 『源氏物語』 青空文庫
「取り次ぎをもって話をするようなことでなく、そして直接といっても物越しでいいのだが話さねばならぬ用が私にあるのだ。
— 若菜(上) 『源氏物語』 青空文庫
作例 · 標準
物越しに話すのは、なんとなくよそよそしい感じがする。
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襖の物越しに、微かに人の気配がした。
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物越しに、彼の優しい声が聞こえてきた。
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