処女林
しょじょりん
名詞
標準
virgin forest
文例 · 用例
何という処女林、清高な、犯し難い、しかしまた永遠の神性。
— 北原白秋 『フレップ・トリップ』 青空文庫
その笑顔の中には全く、処女湖に宿す、処女林のような純な表情があった。
— 葉山嘉樹 『海に生くる人々』 青空文庫
都会のまん中で、動物と植物とが人間の破壊の手から保護されている動物園は、ある意味では処女林と同じだ。
— 平林初之輔 『動物園の一夜』 青空文庫
午後六時を過ぎると動物園の中は、急にひっそりとして、「都会のまん中の処女林」の面目を発揮してくる。
— 平林初之輔 『動物園の一夜』 青空文庫
西英ニユウ・フオレストの大森林地のほとりに小さなコツテエジを建てて、外相の劇職にあつた際も、週末の休みには必ず出かけて、太古の処女林そのままのあの深い森へ分け入つて、季節々々の鳴禽、幽禽の歌を聴くことを忘れなかつた。
— 平田禿木 『趣味としての読書』 青空文庫
彼は人跡絶えた北海道の原始林や処女林の中を、殆んど人間|業とは思えない超速度で飛びまわりながら、時々、思いもかけぬ方向に姿を現わして、彼独特の奇怪な犯行を逞しくして来た。
— 夢野久作 『白菊』 青空文庫
大木の倒さるゝ事幾度ぞ胸をば深き森と頼めど 千古斧鉞を入れぬ処女林のやうに思つて頼みにして来た我が胸にもいつの間にやら忍び入るものがあつてその度に大木が地響打つて伐り倒された。
— 平野萬里 『晶子鑑賞』 青空文庫
その通りには、「恋鳩」「処女林」と、一等船客級をねらうナイトクラブがある。
— 水棲人 『人外魔境』 青空文庫