遠山
えんざん異読 とおやま
名詞頻度ランク #16932 · 青空 533 例
標準
distant mountain
文例 · 用例
かなたにてきらめく川やさてはまた遠山の雪その枝にからすとまればざんざんと実はうちゆるゝこのときに教諭白藤灰いろのイムバネス着ていぶかしく五助をながめ粘土地をよこぎりてくる
— 宮沢賢治 『〔洪積の台のはてなる〕』 青空文庫
窓より首さしのべて行手を見るに隧道眼前に水色|縮緬を延べたらんごとく、遠山|糢糊として水の果ても見えず。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
かくの如きは、古くから日本の文学を裏付けてゐる無常観で、あまりに常套な、又あまりに感傷的な句ではあるが、しかも時の姿、流れの姿は、人の身の上ばかりでなく、川それ自身の栄華をすら、鼠色に暮れゆく川上の、遠山に沈む斜陽のうす黄色の中に、うすら寒い谷の影を、描き出されるやうになつた。
— 小島烏水 『天竜川』 青空文庫
遠山の碧い色や夕陽の色も、一部はこれで説明される。
— 寺田寅彦 『塵埃と光』 青空文庫
道にさし出た、松の梢には、紫の藤かゝつて、どんよりした遠山のみどりを分けた遅桜は、薄墨色に濃く咲いて、然も散敷いた花弁は、散かさなつて根をこんもりと包むで、薄紅い。
— 泉鏡太郎 『続銀鼎』 青空文庫
遠山を望めば、心も消え入らんばかり懐し」同二十六日――夜十時記す「屋外は風雨の声ものすごし。
— 国木田独歩 『武蔵野』 青空文庫
建續く家は、なぞへに向うへ遠山の尾を曳いて、其方此方の、庭、背戸、空地は、飛々の谷とも思はれるのに、涼しさは氣勢もなし。
— 泉鏡太郎 『淺茅生』 青空文庫
同士討 虐殺 二重の壁 赤城様――得三様 旭一 急病 雲の峰は崩れて遠山の麓に靄薄く、見ゆる限りの野も山も海も夕陽の茜に染みて、遠近の森の梢に並ぶ夥多寺院の甍は眩く輝きぬ。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
作例 · 標準
窓の外には、水墨画の世界から抜け出してきたような遠山が広がっていた。
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秋晴れの澄んだ空の下、遠山がくっきりとその姿を現した。
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遠山にゆっくりと夕日が沈んでいく光景は、見る人の心を和ませる。
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