年越し
としこし
名詞動詞-サ変動詞-自動詞頻度ランク #17515 · 青空 97 例
標準
greeting the New Year (on New Year's Eve)
文例 · 用例
しかしお伝は二年越しここに奉公している正直者で、今までに浮いた噂などは勿論なかったと亭主は証明した。
— 鬼娘 『半七捕物帳』 青空文庫
もしなんの効能もないとすると、祖先の日本人は仏法伝来と同時に輸入されたというこの唐人のぺてんに二千年越しだまされつづけて無用なやけどをこしらえて喜んでいたわけである。
— 寺田寅彦 『自由画稿』 青空文庫
七年越し(私は姉が欲しい、……お前さんが欲しい、清葉さん。
— 泉鏡花 『日本橋』 青空文庫
我はかの悪僕に追立てられて詮方無く、その夜赤城の家を出で、指して行方もあらざればその日その日の風次第、寄る辺定めぬ捨小舟、津や浦に彷徨うて、身に知る業の無かりしかば、三年越しの流浪にて、乞食の境遇にも、忘れ難きは赤城の娘、姉妹ともさぞ得三に、憂い愁い目を見るならむ。
— 泉鏡花 『活人形』 青空文庫
「……兄、これからも氣をつけさつしやい、内では昔から年越しの今夜がの。
— 泉鏡太郎 『火の用心の事』 青空文庫
足かけ三年越しの裁判もここに初めて落着して、五月二十三日、播州無宿の吉五郎は死罪を申付けられた。
— 岡本綺堂 『拷問の話』 青空文庫
身心不調、さびしいとも思ひ、やりきれないとも感じたが、しかし、私は飛躍した、昨夜の節分を限界として私はたしかに、年越しをしたのである。
— 種田山頭火 『其中日記』 青空文庫
子供さんにも、お年玉を奮発して、下職への仕着も紋無しの浅黄にするといまからでも間に合いますから、お金の事など心配せず、まあ、わしたちに委せて、大船に乗った気で一つ思い切り派手に年越しをするんだね。
— 太宰治 『新釈諸国噺』 青空文庫