くさび形
くさびがた異読 けっけい・せっけい
名詞名詞-の形容詞多音語
標準
wedge shape
文例 · 用例
ところがそのうちにハーシュはあんまり車ががたがたするやうに思ひましたのでふり返って見ましたら車の輪は両方下の方で集まってくさび形になってゐました。
— 宮沢賢治 『車』 青空文庫
暁近い高原の夜を、くさび形に割って燃えている。
— 国枝史郎 『剣侠受難』 青空文庫
仙太ザッと横に払って兵藤を一、二歩飛びさがらせておいて、返す刀を構えもせず、ツツと吉村の方へつけ入るなり、くさび形にバッバッバッと斬り込んで行く。
— 三好十郎 『斬られの仙太』 青空文庫
有名な鼻眼鏡の黒リボンと、くさび形のあご髯の間から見えている藤堂駿平の皮膚は白くて、濶達な身ごなしだった。
— 宮本百合子 『二つの庭』 青空文庫
仙太ザッと横に払って兵藤を一、二歩飛びさがらせて置いて、返す刀を構えもせず、ツツと吉村の方へ付け入るなり、くさび形にバッバッバッと斬り込んで行く。
— 三好十郎 『天狗外伝 斬られの仙太』 青空文庫
ゆっくりと、念入りに噛んで、彼はくさび形の魚肉を全て食べ切った。
— THE OLD MAN AND THE SEA 『老人と海』 青空文庫
控間にいた秘書らしい背広の男に案内されて、彼のわきに近づく伸子を見ると、藤堂駿平は、鼻眼鏡をかけ、くさびがたの顎髯をもった顔をふりむけて、「やあ……会いましたね」と東北なまりの響く明るい調子で云った。
— 宮本百合子 『道標』 青空文庫