自虐的
じぎゃくてき
形容動詞
標準
self-torturing
文例 · 用例
だから自虐的に、武田麟太郎失明せりなどというデマを飛ばして、腹の中でケッケッと笑っていた。
— 織田作之助 『武田麟太郎追悼』 青空文庫
二 小郷が望月三郎のアトラクションの掛っているその映画館へはいったのは、むろん嫉妬から出た自虐的な好奇心だった。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
彼の苦悩はこの時、殆んど絶頂に達していたが、しかし、今や自分をさいなむことに自虐的な快感すら感じていた彼は、望月三郎の声をきいた今、その姦通の相手である真紀子の声をきいてみたい――という、ちょっと常識では考えられぬ奇妙なことを思いついたのだ。
— 織田作之助 『それでも私は行く』 青空文庫
ことに、豹吉は昂然として、寂しそうな顔なぞ見せず、「おれたちは堂々と自首したのよ」 という自虐的な快感を覚えていた。
— 織田作之助 『夜光虫』 青空文庫
泣いている時は、女は案外自虐的な快感に身を委ねているのかも知れない。
— 織田作之助 『夜の構図』 青空文庫
しかし、歳子の観察によると、彼は趣味の高さから来る近代文化に対する自虐的な反抗と、複雑濃厚なあらゆるものに飽き果てゝ素朴なものゝ愛に引き返した一種洗練された健気にも寂しい個性が感じられた。
— 岡本かの子 『夏の夜の夢』 青空文庫
一つには、そんな場面をうつすことで、無意識のうちに、なぜか自虐的な、そして反撥的な快感があった。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
陽子の所だったら、芳子とのあやまちも起らず、坂野や銀ちゃんに知れてもいいわけは成り立つし、それに陽子の所で一夜を過すというのは、何か自虐的な快感だった。
— 織田作之助 『土曜夫人』 青空文庫
作例 · 標準
彼女は、自分を卑下するような自虐的な発言を繰り返す癖があった。
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