錫杖
しゃくじょう異読 さくじょう
名詞
標準
khakkhara (staff topped with metal rings traditionally carried by monks)
文例 · 用例
大井川の水|涸れ/\にして蛇籠に草離々たる、越すに越されざりし「朝貌日記」何とかの段は更なり、雲助とかの肩によって渡る御侍、磧に錫杖立てて歌よむ行脚など廻り燈籠のように眼前に浮ぶ心地せらる。
— 寺田寅彦 『東上記』 青空文庫
勝軍地蔵は日本製の地蔵で、身に甲冑を着け、軍馬に跨って、そして錫杖と宝珠とを持ち、後光輪を戴いているものである。
— 幸田露伴 『魔法修行者』 青空文庫
測量部員が真に人跡未到と思われる深山を歩いていたらさび朽ちた一本の錫杖を見つけたという話もあるそうである。
— 寺田寅彦 『地図をながめて』 青空文庫
その夥多しい石塔を、一つ一つうなづく石の如く從へて、のほり、のほりと、巨佛、濡佛が錫杖に肩をもたせ、蓮の笠にうつ向き、圓光に仰いで、尾花の中に、鷄頭の上に、はた袈裟に蔦かづらを掛けて、鉢に月影の粥を受け、掌に霧を結んで、寂然として起ち、また趺坐なされた。
— 泉鏡太郎 『深川淺景』 青空文庫
この両側左右の背後に、浄名居士と、仏陀波利が一は払子を振り、一は錫杖に一軸を結んだのを肩にかつぐように杖いて立つ。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
月ある、明なる時、花の朧なる夕、天女が、この縁側に、ちょっと端居の腰を掛けていたまうと、経蔵から、侍士、童子、払子、錫杖を左右に、赤い獅子に騎して、文珠師利が、悠然と、草をのりながら、「今晩は――姫君、いかが。
— 泉鏡花 『七宝の柱』 青空文庫
立木觀音で艇を出でゝ、立木をきざんだ本尊の古拙ではあるが面白い像を見、勝道上人の所持であつたといふ傳の刀子だの錫杖だのを見た。
— 幸田露伴 『華嚴瀧』 青空文庫
『さても迷惑、』と仰有つたが、御手の錫杖をづいと上げて、トンと下ろしざまに歩行び出らるゝ……成程、御襟の唾掛めいた切が、ひらり/\と揺れつゝ来らるゝ。
— 泉鏡太郎 『神鑿』 青空文庫
作例 · 標準
僧侶が錫杖を鳴らしながら、静かに山道を歩いていた。
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彼の持つ錫杖からは、澄んだ音が響き渡っていた。
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修行僧は、毎日錫杖を携えて托鉢に回る。
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ウィキペディア
錫杖(しゃくじょう)は、遊行僧が携帯する道具 の一つである杖。梵語ではカッカラ(खक्खर、khakkhara)といい、有声杖、鳴杖、智杖、徳杖、金錫ともいう。
出典: 錫杖 — ウィキペディア / CC BY-SA 4.0