旧情
きゅうじょう
名詞
標準
old friendship
文例 · 用例
そこでダンサーに身の上話をさせることによって悪漢騎手の旧情夫の存在を観客に呑込ませる。
— 寺田寅彦 『初冬の日記から』 青空文庫
浅岡田代が去ったあとへ悪漢旧情夫が登場するのであるが、しかし彼がいよいよダンサーを殺す残酷な現場は電気係が配電盤のスウィッチをひねって綺麗に消してしまう。
— 寺田寅彦 『初冬の日記から』 青空文庫
猪牙船の製は既に詳しく知りがたく、小蒸気の煽りのみいたづらに烈しき今日、遊子の旧情やがては詩人の想像にも上らざるに至るべし。
— 幸田露伴 『水の東京』 青空文庫
第十一 母となる一 妊娠 これより先、妾のなお郷地に滞在せし時、葉石との関係につき他より正式の申し込みあり、葉石よりも直接に旧情を温めたき旨申し来るなど、心も心ならざるより、東京なる重井に柬してその承諾を受け、父母にも告げて再び上京の途に就きしは二十二年七月下旬なり。
— 福田英子 『妾の半生涯』 青空文庫
しいて旧情をあたためることに同意をさせても、自分ながらもまた女を恨めしがらせる結果にならないとは保証ができないというように源氏は思っていたし、女の家へ通うことなども今では人目を引くことが多くなっていることでもあって、待つと言わない人をしいて訪ねて行くことはしなかった。
— 澪標 『源氏物語』 青空文庫
幸い旧語学校の同窓の川島|浪速がその頃警務学堂監督として北京に在任して声望隆々日の出の勢いであったので、久しぶりで訪問して旧情を煖めかたがた志望を打明けて相談したところが、一夕の歓談が忽ち肝胆相照らして終に川島の配下に学堂の提調に就任する事となった。
— 内田魯庵 『二葉亭四迷の一生』 青空文庫
二 ネミローウ※チ、ダンチェンコ氏が東洋漫遊より帰らるゝや、旧情を温め旁々一夕僕は氏をニコラーエフスカヤの其の宅に訪うた事がある。
— 二葉亭四迷 『露都雑記』 青空文庫
夫が其の家の零落から人手に渡り、今度再び売り物に出たのだから、叔父は兎も角も同姓の旧情を忘れ兼ね、自分の住居として子孫代々に伝えると云う気に成ったのだ。
— 黒岩涙香 『幽霊塔』 青空文庫
作例 · 標準
旧友との再会で、昔の旧情が蘇り、話は尽きなかった。
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彼は、長い年月を経ても変わらない旧情を抱き続けていた。
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二人の間には、子供の頃からの深い旧情があった。
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